年末雑感あれこれ

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文字はやっぱり手書きのほうが心が伝う。
そう考えて、手書きで文字を連ねる方も多いのではないだろうか。かくいう私もその一人で、書類なども手書きで仕上げることがほとんどである。いや、正確には“仕上げていた”というべきか。残念ながら昨今のビジネス環境においては、手書きの書類など、むしろ無用の長物となってしまったのである。

使わなくなったモンブラン万年筆にインクをいれっぱなしにしたせいか、修理に出さねばならなくなってしまった。この万年筆、大学に入学した頃に求めたものであるから、淡い邂逅以来ゆうに30年近く使い続けていることになる。
幾度修理に出したことだろう・・・。うれしいことに、今度もきっちり元通りになって戻ってきたのであった。漆黒のボディは戦い終わった兵士のようにやつれ、ペン先は深遠なる哲学者のごとく思慮深げにくすんだローズゴールドだが、そのインクフローの流麗なるさまは、まさにファウンテンペン(泉の筆)そのものである。
あらためて考えてみると、一流ブランドというものには、多かれ少なかれなんらかのストーリィがあるのではないだろうか。先のモンブランもそうだが、高級宝飾時計メーカとしてのパテックフィリップ、バセロンコンスタンチン、オーデマピゲなども、実直ながらいかにも艷気溢れる出来映えを誇っている。ファッションでいえば、エルメスやダンヒルのアタッシュケース、ジョンロブやエドワードグリーンあたりのシューメーカー、そして数少ないフルオーダースーツやシャツを取り扱うメゾンなどなど、、、世に名品と呼ばれるものは、なんらかのストーリィが仄かな香気を添えているものである。

門外漢なりに、これら一流ブランドに共通した“なにか”を想像してみると、①相応の歴史があり(歴史を維持するだけでも大変なことである)、②一貫したデザイン性(時にそれは陳腐ともされるが、おかげでアイデンティティを保つのに成功している)、そして③アフターサービスがしっかりしている、などが思いつく。特に③のアフターサービスは重要で、製品をメンテナンスする高度な技術もさることながら、受付から製品受け渡しにいたるまでの顧客対応といったソフトな側面によるところが大きいといえそうだ。
例えば私の革靴にも、数回の革底交換を経ているものの、既に10年以上使い続けているものもあるし、スーツだってクリーニングからメンテナンスまでメゾンで一貫して管理してもらうことで、これまた長期間愛用し続けているものが多い。書棚で静かに時を刻むユリスナルダン製の懐中時計に至っては、製作からおよそ一世紀を生きながらえてきた逸品である。かく考えてみると、本物の一流ブランドというものは、饒舌で派手で奇をてらったものではなく、秘めやかであり、実力を理解し得る人だけに分かってもらえばそれでよし、といった威風堂々たる所作こそ相応しいのではないだろうか。

さて、長くなったが、いよいよ今年も幕が降りる。そぞろに、緞帳(どんちょう)が織りなす調べが聴こえてくるようだが、残りわずかな時間を有意義に過ごしたいものである・・・。
きたる2017年も、歴史ある千葉商科大学のブランドを傷つけないよう、信頼あり、アフターフォロー万全な教育を行いたいと思いますので、皆さんも、なにかあったら遠慮なく相談してください。

ではでは。

サービス創造学部 清水

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