月別アーカイブ: 2019年4月

平成のおわりに:サービス創造学部の永遠の課題とは


今日で平成という時代がおわります。
この4月に迎えたサービス創造学部の新入生226名(学部11期生)は、平成最後の新入生となります。

私自身が大学に入学した31年前は、まだ昭和という時代でした。当時はそんな自覚もなく、最近になって気がついたのですが、私たちは昭和最後の新入生でした。
平成を迎えた頃、世の中はバブルの熱に浮かされていました。学生だった私たちは、大人たちが手にする贅沢なブランド品や高級車に憧れました。
しかし社会に出てみると、すでにバブルは崩壊していました。そこで目にしたものは、リストラ、大企業の倒産、数々の不祥事など、学生時代に思い描いていた世界とは、まったく異なる光景でした。高度成長期に育ち、経済成長が明るい未来をもたらすと信じる戦後昭和期世代の私たちにとって、それは耐え難いものでした。

もちろん、今思い返せば、人びとの幸福は経済的な豊かさだけで実現できるものではないことも、ましてやブランド品や高級車を手に入れることでないことも実感しています。一方、敗戦から立ち上がった戦後昭和期には、経済成長を何よりも優先せざるを得なかった事情があったことも、理解しておかなければならないでしょう。
ここで申し上げたいことは、物事には不易流行があるということ、つまり今は当たり前と思っていても、時代と共に変化するものがあるということです。令和の時代を迎え、人びとが信じる価値にもきっと変化がみられるでしょう。現在大学生や高校生の皆さんも、いずれ今思い描いている世界とは異なる現実に直面し、かつての私のように戸惑うことがあるかも知れません。

サービス創造学部は、今から10年前の平成21年に、何十年あるいは何百年も先の遠い未来を見据え、「サービスを通じて社会を豊かにする」という理念の下開設されました。しかし、私たちにとっての「豊かさ」の意味はきっとこれからも変化するでしょうし、したがって社会に求められるサービスもまた、変化していくと考えるべきでしょう。

「これからの社会を豊かにするサービスは何か?」「そうしたサービスをどうやって実現するか?」

これらは、サービス創造学部のすべての学生、卒業生、教職員が、これからも問い続けなければならない永遠の課題ではないでしょうか。

サービス創造学部
坂井 恵

国際税務を学ぶ


春休みもほそぼそ続ける財務経理サブゼミナール、、、担当の千葉商科大学サービス創造学部 清水です。

さて、先日のサブゼミナールでは、税理士の飯田先生をお招きし、国際税務について講義していただきました。税理士業務といえば、個人や法人の納税申告、代行記帳、税務調査立ち合い等・・・を行うスペシャリストであるという認識を持つ学生さんも多いでしょう。ですが、世界中でビジネスを展開するような多国籍企業においても、彼ら(彼女ら)のような国際税務専門の税理士が活躍しています。

飯田先生は、米国の大手IT企業である(TI)テキサスインストルメンツや(HP)ヒューレッドパッカード、そしてプライベートエクイティ等を経て、現在はフィンランドに本社(HQ)を置く多国籍企業ノキアの日本法人でタックスマネジャー(税務責任者)として活躍されておられます。
あまり知られていないのですが、国際的にビジネス展開するような巨大企業においては、税務部門は花形です。Treasury&Tax(財務&税務)として財務部門の重要な業務なんですね。・・・専門的過ぎて、財務を管理しなくてはならない私も、彼からよく教わってました 笑

これからの時代、資格をとってのんびりレガシー業務ばかりやっていては話になりません。ニッチで付加価値を出せるような分野を探しましょう。税理士を目指す学生の皆さんは、たとえば国際税務のエキスパートを目指してみるのも選択肢のひとつです。私自身は、最近、製造業の経営に携わらせて頂くことが多いのですが、経営の現場だって、まだまだバリューの出せるニッチな分野がありますよ~。一緒に研究していきましょう。

企業の皆さま、財務会計や金融に強い実業人を輩出し続けてきた千葉商科大学を、引き続き宜しくお願い致します。