二宮金次郎マーケティング

昭和の初期にかけて全国の小学校にあった二宮金次郎の像。
最近あまり見かけなくなりましたが、先日大学近くの公民館で見つけました。

報国、勤勉の思想教育のシンボルとされる二宮金次郎像ですが、実は一様ではありません。

作った職人によって背負っているものがマキであったり薪であったり。あるいは読んでいる本もページに字が書いてあるものもあれば、白紙の本もあるんです。また歩きながら本を読むからこそ二宮金次郎だとおもいきや、腰掛けて荷物をおろして本を読んでいるという変わり種もあるのです。

私はかつてNHKの番組で日本全国の二宮金次郎を紹介したことがあります。今も数多く残っているのは神奈川県小田原市、つまり二宮尊徳の故郷周辺であることなどが取材でわかりました。また全国にある二宮金次郎の多くは、昭和初期、尺貫法からメートル法への変更にあたり1メートルという高さをこどもたちに知らしめるため身長1メートルに作り、子供たちの目にとまる小学校に建てられたことも知りました。

このように何気なく見るものにも蘊蓄があります。

いま歴史巡りなどの商品化がビジネスのテーマになっていますが、こうした題材をマーケティングセンスで切ってみることも大切だと思います。

サがつく学部の学習テーマはあちこちに転がっています。