千葉商科大学サービス創造学部の情報科目担当の神保雅人です。
大学教員の社会的な役割は,一義的には教育研究に励んで,しっかりと学生を育てることであるのは言うまでもありません。今日ここで取り上げたいのは,産業界が大学教員に何を期待しているかということです。
これは,業界によって様々だと思いますが,コンピュータ,ソフトウェア,通信に関連したICT産業ではどうかと言うと,『オピニオンリーダー』としての役割だと思います。
現在確立されているハードウェアやソフトウェア,ネットワーク技術に通じているという点では,社内にそういうことの得意な技術者達を抱えている企業もあります。
しかしながら,大抵の企業では,経営者は技術者出身ではない為,技術者達には自由な発想ができる素養がありながら,『売れるもの,儲かるものを開発すべし』と経営者側から足枷をはめられています。
したがって,色々なしがらみにとらわれず,『本来,どうあるべきか』という発想で近未来を語れる大学教員にこそ,企業側からは価値が見出されていることを,ICT産業に属する大手企業の管理職の皆様とお話ししていていつも感じています。
私もこれまで機会があれば企業側に提案をしてきたつもりですが,これからも感覚を磨いて,大学教員の務めを果たすべく,有意義な発言ができるように心掛けたいと思います。(キーワードは当面,『顧客目線のサービス』でしょうね)