千葉商科大学サービス創造学部で情報科目を担当している神保雅人です。
サービス創造学部では,3年次の秋学期(後期)に『数値シミュレーション』という科目が用意されています。シミュレーションとは,コンピュータ上で世の中の様々な現象を再現したり,予測を立てたりすることです。
以前,非常勤で『自然科学シミュレーション』という科目を担当していた折には,理系向けということもあって,応用数学的な内容や物理学の初歩的な内容を扱いました。具体的には,微分方程式を差分方程式というものに置き換えて,数値的に追っていくとか,モンテカルロ法という,乱数を利用する手法で数値積分を行うとかいったもので,計算にはC言語プログラミングを利用しました。
サービス創造学部では,1年次に幅広い分野の基礎をしっかりと学びますが,全体としては社会科学系が中心の授業科目の構成となっています。
このような特性に合わせて,『数値シミュレーション』では理系とは異なる視点からシミュレーションを扱おうと思い,『ベイズ統計』と呼ばれる手法で予測を立てる内容を取り込もうと計画しています。
今年の春先にこういうことを考え始めたら,丁度,夏場に千葉商科大学で,千葉県高等学校教育研究会数学部会の皆様に対する見学研修会を実施するので,授業を担当して欲しいというオファーが来ました。そこで,前倒しで準備をして,『確からしさの数理 -ベイズ統計による推測-』という題名で,ベイズ統計の入門編の授業を担当させていただきました。
受講者が数学を担当されていらっしゃる先生方なので,間違いのないように下調べをして,大変勉強になりました。終了後も色々とご質問をいただきまして,やりがいがありました。千葉県高等学校教育研究会数学部会の皆様には,この場を借りて御礼申し上げます。