学部長の吉田優治です。
本日、明治大学で開かれた全国ビジネス系大学教育会議(Japan Forum of Business Education)の理事会に出席してきました。8月24・25日に小樽商科大学で開催される第29回全国大会のテーマについて議論。その結果、今年の大会テーマは「グローバル人材育成」に決定しました。
大会テーマの選択にあたり、理事会参加者たちから、現状を深刻に受け止める発言が相次ぎました。(1)今後の日本企業の採用は必ずしも日本人学生に限らず、広く世界から優秀な人材を採用する方向が強まるだろう、(2)英語や中国語で議論できるレベルの語学力が当たり前に求められているにもかかわらず、中学英語すら満足にできない学生たちが相対的に増加ししつつある、(3)急速に市場拡大するアジア諸国で働ける人材の育成が急務となってきている、(4)海外経験を持った学生たちは、その後確実に成長を加速させるので、教員個人というよりは学部、大学が学生に海外経験どのように提供するかが今後の課題ではないのか、(5)その反面、海外に興味を持つ学生数が相対的減少を続けている、(6)語学力とともに、どこでも順応できるたくましさを持った人材の育成が重要ではないのか、(7)学生を育成する前に、グローバルに考え、行動できる教員を育成しなければならない、などの意見が開陳されました。
本日の理事会での議論を聞いて、学生をグローバル人材に育成する前に、大学教育そのものがグローバルな視点からの変革を求められていることを強く自覚させられました。これまでも「サービス創造学部」では、語学習得の必要性を自覚してから英語・中国語学習をスタートさせるカリキュラム設計、授業開始前のモーニングクラスにおける「Kevin’s Aloha Cafe(英語と欧米事情)」や「上海チャイニーズカフェ(中国語と中国事情)」、海外提携大学との定期的交流、公式サポーター企業(JTBやHISなど)と連携した海外プロジェクトの企画実施、「学問から学ぶ」ことに加え「企業から学ぶ」・「活動から学ぶ」という新基軸の学習機会の提供、などに努めてきました。学部としてさらに検討を加え、国境を越えて世界に羽ばたく人材の育成に全力で取り組みたいと考えています。
学部長として幾つかの秘策を考えています。学部内で議論してよりよい学習機会を提供したいと考えています。