Worker からPlayerの育成へ

学部長の吉田優治です。

8日(木曜日)の日経新聞朝刊「経済教室」で東京大学の伊藤元重教授が、新しい人材像についての論文を公表。新聞のまとめたポイントは以下の通りです。

  1. 努力せず現状容認すれば状況は一層厳しく
  2. 技術革新や国際化で従来型の仕事は減少
  3. 産業や経済社会の変化が新しい仕事を生む

論文で伊藤教授は、「働く」という言葉を、肉体を使った「レバー」、工場や事務所での「ワーク」、そして指揮者やスポーツ選手などによる「プレー」のタイプに分類。

教授によれば、「産業革命は多くの労働者からレイバーを奪った」、「産業革命以来、世界経済はレイバーよりも高い所得を提供するワークの仕事が多く生まれた」、「技術革新やグローバル化が良質のワークの仕事を奪い始めた」、「大切なのは、機械や情報システムに置き換わってしまうようなワークではなく、人間にしかできない質の高いプレヤーとしての仕事が増えていくように努力することである」、「ワークはできるだけ情報システムやグローバル社会に任せておき、より多くの人がプレーヤーとしての仕事に付ければ、私たちの生活はもっと良くなるはずだ」、「グローバル化を見据えたマーケティング戦略やデザインなどのプロであるプレーヤーの仕事は増えるはず」、

こうした状況の変化に対応するためには、「次世代の人材を育てない限りプレーヤーは増えないだろうし、プレーヤーが増えない限り日本の成長もない」。

伊藤教授の枠組みからするなら、「サービス創造学部」は、サービスを創造するワーカーを育成するというより、プレーヤーを育成したい。時代が、いや次代が「サービス創造学部」の人材育成に期待しているんだと再認識した。