サービス創造学部准教授の清水です。
本日は、我々サービス創造学部のサポーター企業であり、常にサービス産業のトップを走り続けている帝国ホテルについての思い出を書きたいと思います。
ビジネスマン時代、都内のホテルを利用することが度々ありました。仕事での打ち合わせ、プライベートでの交遊等々・・・。都会のビジネスマン(ウーマン)がホテルを利用する大きな目的といえば、宿泊というよりもむしろこうした利用方法が大勢を占めるのではないでしょうか。従って、従業員の接客マナーは言うに及ばず、必然的にラウンジ、ダイニング、そしてバーのようなホテルの顔ともいえる付帯施設は洗練されていなければなりません。私たちが現役の頃のビジネスユースで最高峰のサービスを供する老舗といえば、かつての三大料亭の一角を担うK、ホテルNにあるフランス料理でもトップクラスのL・・・。でも、今回ご紹介する帝国ホテルは間違いなくその筆頭格にあると申せましょう。
紅燈きらめく銀座から、コリドーを抜け、ほど近いロケーションの気安さもさることながら、長い歴史に裏付けられた醇乎たるサービスがこのホテルの魅力です。メインエントランスから入って、磨きぬかれた淡色の床面と、頭上に輝くシャンデリア、そして中二階へと続く真正面の豪壮な階段のレイアウトはいつ見ても圧巻で、そこを中心として放射状に広がるサロンのようなグラウンドフロアは、ヨーロッパの一流ホテルの設えと同等の風格を備えています。左側のラウンジ・カフェで待ち合わせて、寿司か天麩羅、そしてメインバーであるオールド・インペリアル・バーへというのが常道でしょうか。
「伝統」と「格式」が醸すソフィストケイトされた空間美。帝国ホテルはこれからも日本を代表する高級ホテルであり続けるのでしょう。手前味噌になりますが、このような優れた企業に公式サポーターとして名前を連ねて頂けている千葉商科大学もまた素晴らしいと思います。
余談ですが、帝国ホテルのメインエントランスは、日比谷通り側にあります。ハイヤー等で行けば間違うことなくエスコートしてもらえるのですが、時々、迷ってぐるぐる廻っている人を見かけます。かくいう私もその張本人で、寒雨の夜、数寄屋橋辺りから、ふらふら下を向いて歩いていると、水たまりに映った波打つホテルの威容に惑わされ、自分の居場所さえ見失うことしばしばでした。
粋人いわく、「銀座の水には古くから酒仙の狐がいる。」とかいないとか・・・。足元ふらつく生酔いの夜にはご用心ですネ・・・。