コンサルタントから学ぶビジネススキル

あけましておめでとうございます。サービス創造学部准教授の清水です。

新年早々、コンサルタントをやっている友人が相談にきて、気づかされたことがありました。今日はそれについて書いてみたいと思います。コンサルタントといえば、今も昔も人気職種のひとつです。特に、外資系のトップコンサルファームの戦略系コンサルタントといえば、仕事のやりがい、報酬、どれをとってもトップクラスといっても過言ではないでしょう。友人がそのような逸材かどうかは別として(失礼!)、一流のコンサルタントに必要なスキルについて考えてみるのも、悪くはありません。

街の本屋のビジネス書コーナーを散策すると、じつに多くのコンサルタント関連本を見つけることができます。内容はといえば、60分でわかるコンサルのお仕事的な軽いものから、効果的なブレスト、ロジカルシンキング云々、実務に通暁したものまで多岐にわたります。
友人は、コンサルタントとなって幾星霜。いくつかのファームを渡り歩き、とにもかくにもリストラされず勤めてきたわけですから、少なくともそれなりの効果をあげてきたのでしょう。で、その彼によれば、優秀なコンサルタントにとっては、なによりも”柔軟なコミュニケーションスキル”が大切な能力ということになるようです。
これはよく考えてみれば当然で、お客様の意向や問題を汲みとり、それに対する解を見いだし、そしてまた、お客様にアウトプットとしてお返しする、それがコンサルタントというビジネスのスタンダードであるならば、自ずから明らかです。つまり、”入口”と”出口”がうまくいかなければ、どんなに途中のロジカルシンキングが適切で、はたまたプレゼンのスライドが巧くても、お客様から耳の痛くなるおコトバを頂戴し、ココロに大いなる禍根を残しちゃうわけですね。人の目は、ついつい華々しい部分にだけかまけてしまい、基本をおろそかにしてしまいがち・・・。気をつけないといけません。
ついでにいうと、コンサルタントに限らず、ビジネスに携わる者、特に、ひとつの部門を任されたシニアマネジャーや、大規模プロジェクトを統括するようなグループリーダーであれば、このコミュニケーションスキルを暗黙のうちに理解しています。“マネジャーの苦悩の種はコミュニケーションの難しさにあり”とは、昔の先輩たちから叩き込まれ、漂白の心に滴下した格言のひとつですが、会社での職位が上がるほどこのコミュニケーションの巧拙が問われてきます。それは、”上司との関係”においてだけではなく、むしろ”部下への配慮”の方が重要になってくることを忘れないでください。
部下との関係においては、リーダーシップ能力というものもあります。重厚長大な大企業の辣腕マネジャーの中には、良くも悪くも”頑ななスタイル”を持ち続けている方もおりますが、、、なかなか難しいものです。これについては、私にも私なりの経験則があるので、興味がある方は研究室に来てください。

いろいろ書きましたが、、、笑い、怒り、泣く、なぜこんな簡単なことが分からないのか、、、それがコミュニケーションのはじまりです。難しくはありません。本年も、皆さんに少しでも役に立つことを教えられるよう、実際のビジネス感覚を磨き続けるよう努力するつもりです。ではまた。