千葉商科大学サービス創造学部で情報科目を担当している神保雅人です。
現在,8月13日から18日まで中国の北京大学で開催されている “The 20th International Conference on Supersymmetry and the Unification of Fundamental Interactions” (略称 SUSY2012) という国際会議に参加中です。14日には Parallel Sessions の中の SUSY Session で発表を行いました。
北京訪問は,今回で2年振り3度目ですが,北京大学に入ったのは初めてのことで,とにかくその広さに驚きました。ホテル等の宿泊施設のある区画だけでも私の住んでいる町位の規模です。所在地は2年前に降りた地下鉄の駅から3つ先の『北京大学东门』ですので,空港からどのように辿り着いたかという様なお話しは2年前の投稿記事『2010年 北京の旅』をご覧ください。
ホテルから会場のある構内に向かうには,(片側4車線+自転車道)×2の幅の幹線道路を渡りますが,歩道橋があるので助かります。門はロックアウトされていて警備員が配置され,大学関係者がIDカードを提示した上で直進出来る通路と,地方から北京に観光に来た人達が参観する為に何度も折れ曲がって登録窓口に通じる,遊園地の入り口の様な通路とがあります。
平日でも結構な人数の観光客が常時,大学構内の地図やガイドブックを手にして行列しているのは,日本では見られない光景です。なお,国際会議の参加者はネームタグに短期入構許可のシールを貼ってもらっているため,関係者用の通路を通してもらえます。
写真1は国際会議が行われている建物,『英杰交流中心』の入り口で,写真2はPlenary Session の会場の『阳光厅』です。(因みに『杰』は『傑』,『阳』は『陽』,『厅』は『庁』の簡体字です)
今回は,同じ建物内で他の2つの小ホール及び2つの大会議室を併用して,合計5つのParallel Sessions が配置されていますが,私の発表したセッションはメインの『阳光厅』でした。なお,この建物の通路にある液晶パネルのフォトアルバムには,ビルゲイツ氏や各国元首が北京大学に招かれた際に,ここで講演を行っている様子が映っていました。
国際会議には,他分野の『国際学会』とは違って,会長や理事はなく,固定した会員組織もありません。分野毎に国際会議が立ち上げられると,その分野の主要国の代表が『International advisory committee』に入ります。開催地はオリンピックやワールドカップの様に世界中を巡るので,開催地が決まるとその国の『Local organizing committee』が組織され,それぞれのセッションのconvenersが世界各国から指名されます。発表は研究の概要を提出して,convenersから認められた場合にのみ行うことが出来ます。
SUSY2012はごく限られた分野ですが,『SUSY○○』(○○は年号)と銘打って毎年開催して20回目を数えるだけあって,公式ページによれば今回の参加者は364名です。世界各国から集まっているので,初日の晩に行われたReceptionでは,オーストラリア在住のアルゼンチン人や中国語は全く分からないという中国系米国人(現在の主な活動場所はジュネーブの研究所)といった人達と知り合いました。
なお,国際会議にはスポンサーが付き物で,ノートやペンの他にバッグ等をよくもらいますが,今回は北京大学のロゴマーク入りのポロシャツ(写真3)をもらいました。12日の日に受け取ったものはサイズがXLでしたので,発表後にLに取り換えてもらい,15日には早速着てみました。(これで昔,モスクワ大学の構内で購入したトレーナーに続いて大学グッズコレクションが増えました)
18日の午後には帰路につきます。