プロデュース論を担当する教授の西尾です。
今日のプロデュース論にはゲストスピーカーとして、株式会社オニオン代表取締役/プロデューサーの川田直美さんに登壇していただきました。私が博報堂でCDをしていた2002年、彼女がオニオンを立ち上げてすぐのタイミングでJAL中国キャンペーンの制作を依頼したのが最初のお付き合いでした。その後スズキワゴンRのCM制作でも大変にお世話になりました。
今日は、誰もが知っているあのCMやこのCM、みんな大好きなあのアーティストのライブDVDなど、事例を交えての楽しい講義をしていただきました。プロデュースという概念は学生たちに繰り返し伝えてきたのですが、現在活躍中のプロデューサーが直に講義してくださるのはやはり説得力が違います。色々な業界に色々なプロデューサーという立場の人間が存在するが、共通して言えることはクリエイティブの品質管理、予算管理、スケジュール管理に対して最終責任を持つということであるとの解説がありました。確かにその通りで、広告会社が仕事を発注したくなるプロデューサーは間違いなく、そこの信頼感が高い人ということでした。私はその人が所属する会社ではなく、その人個人の信頼感という意識でお付き合いしていました。そんなわけで私にとっては懐かしくもありましたが、改めてプロデューサーの資質というものを考えるきっかけにもなり、大変に有意義な時間でした。
学生はというと、「テレビはほとんど見ません。」「部屋にテレビがありません。」と言う学生も多く、テレビコマーシャルというものとの関わりがどんどん希薄になってきていることを改めて認識させられました。CMプロデューサーという職業にどの程度魅力を感じてもらえたかはわかりませんが、毎回新しい課題に新しい答えを創りだすという刺激的な職業であるとの説明には多くの学生が興味を持ったのではないでしょうか。講義の後にはもっと話を聴きたい学生たちに囲まれて質問責めになっていました。
川田さん、お忙しい中、今日はどうもありがとうございました。