サービス創造大賞2017 審査結果!!

 今年度は、応募総数1,533件(一般課題部門984件 企業課題部門549件)全国の高校生や本学在学生からのご応募をいただきました。たくさんのご応募、誠にありがとうございました。  各分野において先進サービスを提供し、本学部の教育と密接に連携している「公式サポーター企業」56社及び本学審査委員会による厳選な審査の結果、下記の通り、受賞者が決定しましたのでお知らせいたします。

■一般課題部門 大賞(奨学金10万円) 1点

タイトル:「歩きスマホを防ぐ方法」
 埼玉県立新座総合技術高等学校3年  小川 誠右さん
 現在、10代から20代の若者のほとんどがスマートフォンを持っている時代になりました。しかし、それによって街の中でスマートフォンを操作しながら歩くといういわゆる歩きスマホをしている若者も非常に増えています。歩きスマホをしていると周りが見えなくなるため、転倒したり最悪の場合、事故を起こしてしまう可能性もあります。そこで歩きスマホを防ぐために考えた方法は今のスマートフォンは万歩計を内蔵したものがほとんどなのでそれを応用して歩数がカウントされているときはスマートフォンを操作できないようロックをかける機能があれば歩きスマホをする若者はいなくなると思います。

選考理由:現代の若者の生活にとって、もはや欠かすことのできないスマートフォンですが、夢中になるあまりの転倒や事故など、歩きスマホによる問題が意識されるようになりました。さらに、位置情報を活用したゲームも登場し、社会を巻き込んだ大きなブームとなっております。今後も位置情報を活用した新たなゲームやサービスなどが提供されますと、歩きスマホが増えることはあっても、減ることはないように思われます。そのような中、本アイデアは、スマートフォンに内蔵された歩数計に着目し、歩きスマホを防止するための具体的な実現方法までが検討されていた点が高く評価されました。なお、既に実現されているサービスではないかといったコメントもあり、審査委員会での検討もされましたが、歩きスマホの現状を鑑み、防止策の認知を促進するといった審査委員の思いも込められているということも記しておきます。

■企業課題部門 大賞(奨学金10万円) 1点 

タイトル:「街のお料理教室」

千葉商科大学1年  両角 風奈さん

 お年寄りの方達からお料理を教えてもらう。 おばあちゃんやおじいちゃんが作ってくれたご飯には、豪華ではなくてもなぜかお箸が進んでしまうような、不思議な力があると私は思います。昔ながらの日本の伝統料理を受け継ぐという目的や、料理教室のようなものなら、お年寄りの方でも一般企業よりも比較的働きやすいのではないかと考えました。また、このようなことを各地域で行うことによって、お年寄りの方達との交流を楽しみ、地域の活性化を図れるのではと思いました。

選考理由:近年は、健康志向が高まり、伝統的な和食の良さが見直されてきています。また、料理に関しましても、料理教室が人気の習い事のひとつとなっています。この伝統料理を料理教室で習えるものが本アイデアといえます。しかし、単なる伝統的な和食の料理教室といったものではなく、そこにお年寄りとの交流、そして活躍の場の提供といった複数の社会貢献の要素が加わっている点が高く評価されました。実現すれば、伝統料理を教えるといったお年寄りにはやりがいが生まれ、若者にとっては伝統料理をはじまりとした文化の継承といった点も期待をすることができると思います。さらに、地域の食材を使用することで、地域活性化の面での相乗効果もあるのではないかといったところも選考の大きなポイントとなりました。全国各地に「街のお料理教室」が生まれることを期待したいところです。

 

■一般課題部門 準大賞(奨学金5万円) 1点

タイトル:「新しいペットボトル」

北海道岩見沢緑陵高等学校2年  高田 一志さん

 ペットボトルの分別はキャップ、ラベル、飲料の入っている容器と三つに分けられる、日本のペットボトルのリサイクル率は高いが、日本人一人あたりが一年間に排出するごみの量は三二〇㎏と世界一位で、二位のフランスと一四〇㎏も差がある、ごみの排出量を減らすのはもちろんだが、リサイクルもしなければならない、ペットボトルは三つに分別できるが、その三つが面倒な人もいると思います、そこで考えたのは、キャップの部分もPETにしてラベルの部分は容器にプリントをする、容器の中には疎水性を持たせて、中身が残ることなく出るようにする、これで面倒な行程なくリサイクルできると思います。

■企業課題部門 準大賞(奨学金5万円) 1点 

タイトル:「訳あり商品専門店 -もったいない精神-」
千葉商科大学1年  黒﨑 裕基さん

 多くの食材が捨てられている。これが現在の社会だ。少し傷が入った野菜、綺麗な形にするために切られた肉の切れ端、形が崩れてしまったケーキなど、味や衛生面は店頭に並べられているものと変わりはないのにも関わらず、処分されてしまう食材が多い。 だから、私はそれらの食材を使ったレストラン、スイーツ店を提案する。もちろん、元々は処分される予定の食材なので、料理の値段は低くなる。味は変わらない安い料理を食べることができる消費者、処分するものを値段を付けて買ってもらえる生産者、普通の食材を安く仕入れることができる企業という三つの違う立場の人が全員得をすることができる上に無駄が無くなるサービスだ。

 

■優秀賞(図書カード2万円相当)2点

タイトル:「お子様コンビニ弁当」
北海道岩見沢緑陵高等学校2年  石本 唯花さん

私が「あったらいいな」と思ったものは、子ども向けのコンビニ弁当です。  これを考えた理由は、ある日私は弟とコンビニで買ってきた食べ物を食べていました。カレーを食べていた弟が「辛い」と言って食べるのに大変苦労していました。そこで私は、レストランなどにある「お子様定食」のような、量も少なく、味も子ども向けにしてある「お子様コンビニ弁当」があればいいのにな、と思いました。子供が食べたくなるような色彩豊かで栄養面も偏りが少なく、親も安心して気軽に買うことのできる、そして、完食出来ることで子どもは達成感や自信がついて食べることが好きになってくれたらいいなと思います。

タイトル:「千産千消でつながるサービス」
千葉商科大学1年  鈴木 亜美さん

県内の農家、畜産家と県内の一般家庭、企業(小~中規模のレストランやホテル)がコミュニケーションを取り、一対一で作物を取引できるアプリ(HP)。 取引する作物の種類や量を細かに設定でき、食材の旬や生産者おすすめのレシピを共有できる。 また、近所の人や友人などとまとめて依頼(1人の生産者に対して)すると割安になる。 〔目的〕地域での繋がりを強め、地元に愛着を持ってもらう。食料自給率の向上。

 

 

高校賞(図書カード5千円相当)12点

タイトル:「売ってる場所教えます!」
東京都立第三商業高等学校2年  新村 春日さん
タイトル:「観光客が楽しめるような自転車」
福島県立猪苗代高等学校1年  小板橋 琴巳さん
タイトル:「街中ドリンクスタンド」
東京都立第五商業高等学校3年  竹内 七海さん
タイトル:「交通機関移動案内機」
福島県立郡山業高等学校3年  遠藤 舞さん
タイトル:「その日の体調にあった食べ物を教えてくれる機械」
愛媛県立津島高等学校2年  石﨑 晃起さん
タイトル:「タッパで割引」
北海道札幌東商業高等学校2年  森多 愛翔さん
タイトル:「アレルギー別ネットスーパー」
群馬県立伊勢崎興陽高等学校2年  半田 姫茉麗さん
タイトル:「お家で給食」
新潟県立五泉高等学校3年  佐藤 真緒さん
 タイトル:「交通機関移動案内機」
福島県立郡山商業高等学校3年  遠藤 舞さん

 

■総評

サービス創造大賞審査委員会

「サービス創造大賞2017」の一般課題部門、企業課題部門の大賞、準大賞、優秀賞、高校賞を公式サポーター企業の審査員ならびにサービス創造学部の教職員による審査結果を踏まえ、サービス創造大賞審査委員会が慎重に審査をさせていただき、決定をいたしました。受賞された皆さん、おめでとうございます。また、ご応募いただいたすべての方々に、この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。
「サービス創造大賞2017」では、一般課題部門「あったらいいな、こんなサービス」に加え、企業課題部門「あったらいいな、食に関するこんなサービス」を設定いたしました。サービス創造大賞では、物流サービス、コンビニエンスストアサービス、スポーツサービスといった業界や業種を限定したテーマを設定しておりましたが、昨年度からは学校サービスといった業種や業界にとらわれず、幅広い視点からサービスのアイデアを提案してもらうことにいたしました。
本学も今年度に開始をいたしましたが、朝食を提供する大学や、健康的な食事を提供する食堂などといった味わうためだけではなく、健康な食事についても近年では強く意識されるようになりました。また、フードバンクといった、食品のロスを低減し、福祉に役立てるような試みも行われるようになりました。このように、健康や福祉などの面からの食のアプローチもなされるようになってきています。
このような背景の下、今年度は全国から1,533件のご応募をいただきました。高校単位でのご応募をいただいた高校生、他大学・当大学の大学生の皆様からたくさんのフレッシュで貴重なアイデアを頂戴致しました。お年寄りとの交流や環境への配慮など、心のこもったサービスが多く見受けられたように感じます。審査を担当させていただいた学部関係者は、ひとつひとつの応募アイデアに心躍らせ、時に興奮覚めやらぬまま時間を忘れ、刺激的な時間を過ごさせていただきました。ご協力くださった「公式サポーター企業」審査員の皆さまも、関心をもってお読みいただけたのではないかと推察いたします。
さて、サービスとはいったいどのような意味が適当なのでしょうか。快適さ、利便さ、感動、さらには安心安全を提供することなど、枚挙に暇がありません。そして、サービスを創造することは、個人ばかりでなく、企業、ひいては社会をも豊かにします。今回は”食”を通してサービスを創造していただきました。応募いただきました皆様は、これからの日本や世界を豊かにする原動力です。私達も、サービス創造の研究や教育を通じて、よりクオリティの高いサービス創造を探求し続けてまいります。

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◆サービス創造学部HP :http://www.cuc.ac.jp/dpt_grad_sch/service/index.html