作成者別アーカイブ: 清水喜久

年末雑感あれこれ

LINEで送る

文字はやっぱり手書きのほうが心が伝う。
そう考えて、手書きで文字を連ねる方も多いのではないだろうか。かくいう私もその一人で、書類なども手書きで仕上げることがほとんどである。いや、正確には“仕上げていた”というべきか。残念ながら昨今のビジネス環境においては、手書きの書類など、むしろ無用の長物となってしまったのである。

使わなくなったモンブラン万年筆にインクをいれっぱなしにしたせいか、修理に出さねばならなくなってしまった。この万年筆、大学に入学した頃に求めたものであるから、淡い邂逅以来ゆうに30年近く使い続けていることになる。
幾度修理に出したことだろう・・・。うれしいことに、今度もきっちり元通りになって戻ってきたのであった。漆黒のボディは戦い終わった兵士のようにやつれ、ペン先は深遠なる哲学者のごとく思慮深げにくすんだローズゴールドだが、そのインクフローの流麗なるさまは、まさにファウンテンペン(泉の筆)そのものである。
あらためて考えてみると、一流ブランドというものには、多かれ少なかれなんらかのストーリィがあるのではないだろうか。先のモンブランもそうだが、高級宝飾時計メーカとしてのパテックフィリップ、バセロンコンスタンチン、オーデマピゲなども、実直ながらいかにも艷気溢れる出来映えを誇っている。ファッションでいえば、エルメスやダンヒルのアタッシュケース、ジョンロブやエドワードグリーンあたりのシューメーカー、そして数少ないフルオーダースーツやシャツを取り扱うメゾンなどなど、、、世に名品と呼ばれるものは、なんらかのストーリィが仄かな香気を添えているものである。

門外漢なりに、これら一流ブランドに共通した“なにか”を想像してみると、①相応の歴史があり(歴史を維持するだけでも大変なことである)、②一貫したデザイン性(時にそれは陳腐ともされるが、おかげでアイデンティティを保つのに成功している)、そして③アフターサービスがしっかりしている、などが思いつく。特に③のアフターサービスは重要で、製品をメンテナンスする高度な技術もさることながら、受付から製品受け渡しにいたるまでの顧客対応といったソフトな側面によるところが大きいといえそうだ。
例えば私の革靴にも、数回の革底交換を経ているものの、既に10年以上使い続けているものもあるし、スーツだってクリーニングからメンテナンスまでメゾンで一貫して管理してもらうことで、これまた長期間愛用し続けているものが多い。書棚で静かに時を刻むユリスナルダン製の懐中時計に至っては、製作からおよそ四半世紀を生きながらえてきた逸品である。かく考えてみると、本物の一流ブランドというものは、饒舌で派手で奇をてらったものではなく、秘めやかであり、実力を理解し得る人だけに分かってもらえばそれでよし、といった威風堂々たる所作こそ相応しいのではないだろうか。

さて、長くなったが、いよいよ今年も幕が降りる。そぞろに、緞帳(どんちょう)が織りなす調べが聴こえてくるようだが、残りわずかな時間を有意義に過ごしたいものである・・・。
きたる2017年も、歴史ある千葉商科大学のブランドを傷つけないよう、信頼あり、アフターフォロー万全な教育を行いたいと思いますので、皆さんも、なにかあったら遠慮なく相談してください。

ではでは。

サービス創造学部 清水

経営コンサルタントについて考える

LINEで送る

皆さんこんにちは、サービス創造学部清水です。
いよいよ新年度が始まりましたね。新たに入学された学生の皆さん、おめでとうございます。

さて、今日は経営コンサルタントのお話をしてみたいと思います。
つい最近、経歴詐称のコンサルタントの方がメディアを賑わしていたので、皆さんその存在を聞いたことがあるかもしれません。経営コンサルタントとはいったいなにをやる職業でしょうか?
企業には様々な問題がつき物です。スタートアップの段階から、軌道に乗るまで、多くの障害が待ち受けているものです。さらに、一度軌道に乗ったからといって、安心しているわけにもいきません。競合や取引先、はたまた移り気な顧客を相手に、長期間にわたって繁栄し続けるためには様々な試練が待ち受けているものです。してみると、コンサルタントは、個々の企業の属するステージや、取り巻く内部・外部環境を分析し、対応を図っていく、いわば医者のようなものでなければならないのでしょうか。・・・であれば、この職業には、経営や経済に関する知識もさることながら、十分な実務経験も必要になってきそうです。

時折、学生の皆さんから、「どうしたら経営コンサルタントになることが出来るでしょうか?」、「なにか資格が必要でしょうか?」という質問を受けることがあるのですが、残念ながら一概にはいえません・・・。というのも、実務的には、専門領域の違いを始めとして、顧客企業規模、業種などによって状況を異にすることが多いからです。でも、それでは心もとないという意見もあるでしょうから、私個人のケースで考えてみます。
私が独立するとしたら、学歴はさておき、それ以上に“実績(トラックレコード)”が重要視されてくることを意識します。カバレッジの範囲にもよりますが、①経営・事業戦略構築に対する評価及び実績(財務戦略、資金調達スキーム、上場実績、M&A実績、事業再生実績など)、②経験した事業規模及び形態(ハンズオンかハンズオフか)、③責任及び権限の範囲などなど・・・、クライアントとの委任契約に当たってドキュメントとして作成し、詳細にインタビューされることになります。シニアになればなるほど、あるいはクライアントが大規模になればなるほど、この“案件実績”が意味を持つようになることを肝に銘じておいて下さい。・・・では、資格が不要かといえば、そんなことはありません。例えば、MBAや中小企業診断士は、それなりに“とっかかり”に使えるでしょうし、ないよりはいいのです。それを利用して、自分のキャリアという引き出しを増やせばいいのです。

新卒の皆さんだったら、先ずは自分の専門を決めて、任せられている実務に励むこと。ある程度キャリアを積んだミドル社員であれば、自身のキャリアを棚卸してみること。さらに、シニアともなれば、実績を付加していなければなりません。それが重要です。そして専門的な経験にある程度の自信を持つことが出来たならば、次のフェーズとして、それらを経営と結びつけて考えることが肝要です(例えば、マーケティング+経営、組織+経営、IT+経営、経理・財務+経営など)。なぜなら、経営コンサルタントは、ある分野の“専門職”だけではダメなのです。それを必ず経営というフレームに落とし込まねばなりません。“顧客から報酬を受け取るプロフェッショナルとしては、アウトプットには最も気を使わねばならないということです。”

最後に重要なキーワードを3つ。ヒアリング能力、問題解決能力、そしてアウトプット能力です(決して、魅惑の低音ボイスやイケメンを競うわけではありません!!)。そうです、問題解決能力を除けば、人間関係に関するスキルが非常に重要だということです。皆さんも、在学中はコミュニケーション能力を高めるよう頑張って下さい。

実学を研究、教育する千葉商科大学で、一緒に考えていきましょう。

金融、財務、リアルビジネスラーニング・・・

LINEで送る

皆さん、こんにちは。サービス創造学部清水です。春休みいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は私の専門領域である経理財務に関するお話です。といっても、今回は、金融・資産運用に関する内容ですので、もしかすると、「うーん、苦手だな」と思う方もいるかもしれません。私自身、“資産運用初歩の初歩”と題して、大学や付属高校で講義をしてきたのですが、経理財務ですら難しいのに、資産運用とはいったいなんだ?ということにもなりがちです。
ですが、個人でお金を運用する人も多いでしょう。皆さんのお父さんやお母さんも、いろいろな手法でお金を運用しているかもしれません。アメリカなどでは高校生でも学んでいるこの分野、皆さんもちょっとだけ興味を持ってみませんか。

私自身の背景を話しますと、金融業界からキャリアをスタートさせ、すぐに大手外資系企業の経理財務部門へ移籍しました。そこには約10年間在籍したのですが、幸いなことに、当時の米国系企業は日本企業よりも経理財務オペレーションに優れていたので、大変勉強になりました。経理関連では、①財務情報の内部レポーティング・システム、②予算統制システムなど。財務関連についていえば、①グローバル・キャッシュ・マネジメント(資金の最適配分)、②国際税務(移転価格税制)、そして③年金資産ポートフォリオ・マネジメントに関するノウハウなどなど、枚挙に暇がありません。
その後、国内上場企業で約10年、戦略部門、特に事業再編、M&Aの企画・実行を指揮してきたのですが、その傍ら、いわゆる機関投資家として約1,200億円の年金資産の運用執行委員(最高意思決定機関)を兼務することが出来たのは、まさにリアルビジネスラーニング。この時期恵まれたのは、アメリカ、ヨーロッパを中心とした投資銀行家と交流が持てたことでしょうか。なんといっても、この業界は、秘密のベールに包まれている部分が多いのです(ブティック型と呼ばれる比較的小規模なバンカーにおいて顕著です)。一方で、多数の一流プロフェッショナルたちがマーケットから消え去ったのも紛れもない事実です・・・。この世界がどれほど熾烈であるか、想像に難くありませんね。

本当の仕事は、理屈では済まされません。当然ながら、テレビドラマのようにカッコよくもありません。プロフェッショナルである以上、数値でのみ評価されるだけです。権限と責任、結果がすべて。特段、資産運用業務に限りませんが、高度な専門職の世界は、本来そんなものです。
さてさて、ここまで聞いてどうでしょう。怖気づいたでしょうか?いやいやそんなことはないよ、という皆さん、是非語りましょう。千葉商科大学サービス創造学部では、金融のみならず、経理、財務など幅広く高度経営人材に必要なサービス教育も行っています。

経済産業省プロジェクト進行中!

LINEで送る

サービス創造学部 清水です。

皆さん風邪などひいていないでしょうか?

実は今、経済産業省プロジェクトの一環として、いくつかの企画が走ってるんです。で、私はといえば、清掃ビジネスを通じて、リアルにビジネスを学ぶ機会を考えています。しかし、教員が考えるのでは意味がありません。学生の皆さんを巻き込んで巻き込んで、例えば、皆さんが現場に入る・・・、そして企業のプロフェッショナルと共に働き、様々な場面を通じてイノベーションしていく環境を創りたいと考えています。

協力して戴いている企業は、ALSOKビルサービス株式会社様!皆さんご存知、日本におけるセキュリティビジネスの雄、綜合警備保障(ALSOK)株式会社様の中核グループ企業です。ALSOKビルサービス株式会社様は、清掃ビジネスのみならず、ビル丸ごとの運営・保安管理サービスを行うことが出来る、不動産管理業務のプロフェッショナルなんですね~。ちなみに、2020年の東京オリンピックに向けて、警備&高機能事業用ビル管理分野は、成長が期待できるドメインのひとつですよ。。。

既に、何回か打ち合わせさせて戴いたのですが、さすがプロフェッショナル!私のような素人には創造し得ないようなアイデアや、スキームをがんがん提案してもらっています。こんなとき、公式サポータ企業様の心強い協力や支援のありがたみが、本当に身に沁みるものです。
まだまだ学生募集を経て、実行段階に入るまでは案を練らなくてはなりませんが、、、どうです皆さん、他大学に先駆けてリアルビジネスラーニングを追求する千葉商科大学!現場から学ぶビジネススキルに、ぜひ参加して下さい。

ではまた。

夏休み・・・、そして秋学期へ向けて・・・

LINEで送る

サービス創造学部 清水です。

試験も終わり、いよいよ夏休み。学生の皆さんはほっと一息ついているところではないでしょうか。

先日、ある企業の方とお話していると、企業人がいかに大学教育について期待を寄せているか、という話題になりました。企業が大学教育に期待すること、それはなによりも“考えることが出来る人材作り”にあるようです。これは私も同感で、本来、最高学府を卒業してきたはずの人材なのだから、イレギュラーな状況に陥ったときにこそ真価を発揮してもらいたいのですが、、、なかなかうまくいかないのです。
平時においては、そつなくこなす要領の良さと器用さを兼ね備えながら、ひとたび問題があるとたちどころに思考が停止する・・・、さらには精神的に落ち込んでしまう・・・。これを記憶型受験システムの弊害と、ニヒルに嘲り、片づけてしまうほど悠長な時代は、とうに過ぎ去ってしまいました。

そういうわけで、講義を行ううえで最も大事にしているのが、考える力を養ってもらうことなのです。なるほど、言葉で示すのと実際は異なり、なかなかうまくいかないのが実情でしょう。私自身、企業におけるマネジメント人材育成の効果的な教育方法について考え、実際に複数の企業で部下や後輩を育成してきましたから、それがいかに難しいか十二分に理解しているつもりです。ですが、次世代を担う若い学生の皆さんは、是非とも“考え抜くコツ”を身につけなければなりません。

実際の企業における諸活動は、多様な人間の欲求や思惑が絡む極めて生々しいものです。学生の皆さんにとっては未知の世界ゆえ、なかなか想像もつかないかもしれませんが、まずは“考える”というインフラ整備から初めてみてはいかがでしょう。
マネジメント実務に関していえば、机上の空論はあてになりませんが、だからといってなにもしないわけにはいきません。夏休み期間中も、アルバイトや友人たちとの語らいの片隅に、勉強の時間もとってみて下さい。・・・というか、いっしょに考えましょう。

栄誉ある千葉商科大学の学生として誇りと気概をもって青春を謳歌してもらいたいと思います!

ではまた。

授業で教えたいこと

LINEで送る

サービス創造学部 准教授の清水です。

スタインベック*の小説にこんなものがあります。
ある若者が、戦争に行っていて、自分の村に帰ってくる。村に帰ると、見知らぬ老人が黙ってホースを向けて、水を若者に飲ませてやるのです。若者はその水をゴクゴク。それを見ていた件の老人が一言・・・、

 - どうだ、自分の故郷の水はうまいだろう -

たったこれだけ・・・。簡単明瞭、けれど、小説の真髄はこんなところにあるんではないかいな?

内容はうろ覚えなのですが、たしかこんな感じだったと思います。これは、小説家の開高健が書いたエッセイ(開高健「白いページ」光文社文庫にて復刊)の一頁なのですが、さすが博覧強記の筆にかかれば、小説を、芸術を、ときに自我の創造を・・・、一言半句うまく書き表すものだと思います。

論文は小説とは違います。が、名文から学ぶことは、決してマイナスになることはありません。有名な話としては、法曹を目指す人々が、志賀直哉の文章を模写して文章表現を学んだ、なんて逸話があります。志賀直哉の簡潔でいて、高い芸術性を維持し続ける文体が、実務家の気に入るのでしょうか。
現代は、およそ名文と思えるようなものに出会う機会が少なくなりました。それは、読む側の我々にも原因があるのかもしれません。はたまた、ビジュアルや音声などによるコミュニケーションが主流になってきたからなのかもしれません。けれど、複雑な事象や心象を、文章できちんとまとめあげるスキルというのは、今も昔もビジネスマンにとって重要なものです。

私も教員の一人として、学生の皆さんに、自分自身の頭で考えること、そして、それを他の人に伝える技術を教え続けたいと考えています。

*ジョン・アーンスト・スタインベック(1902-1968年)
アメリカの小説家、劇作家。代表的なものに「怒りの葡萄」「エデンの東」などがある。1962年ノーベル文学賞受賞。

古きよき冒険小説から学ぶこと

LINEで送る

サービス創造学部 准教授の清水です。

専門について学ぶのは、なにも専門書からだけとは限りません。時として、思いがけないところから思いがけないことを学ぶこともあるものです。今日はその一例をご紹介しましょう。

先日、自宅の書庫を掃除していると、一冊の古ぼけた文庫本が見つかりました。いつ買ったものか、はてさて皆目検討がつかないのですが、黄色くなった表紙から推すに、相当の年数が経過していることは明らかです。
知る人ぞ知る冒険小説の古典的名作「深夜プラス1」(ギャビン・ライアル / 菊池 明 訳、早川書房)。それがこの本のタイトルです。作者は英国空軍出身の作家で、その時の経験を基にした冒険小説をいくつか書いています。
この作品もそのひとつで、ストーリィは至って簡単。”二人のプロフェッショナル”(一人はガンマンで役割は”ボディガード”、もう一人はエージェントで”ドライバー”に徹します。)が、依頼人である訳ありの事業家を”安全”且つ”時間厳守”で目的地に送り届けるというものです。

この小説が、どういう専門性に生かせるのか?

それは、取りも直さずプロフェッショナルとしての倫理観といえましょう。
一人のガンマンと一人のドライバーは、①決してお互いの専門領域を侵しません。相手の役割と能力を”充分に理解”し、”敬意を払っている”のです。それでいて、②必要とあらば”協働”して事にあたります。そしてなにより、③プロフェッショナルとして”道具”に徹底的にこだわります。ここに、現代の高度に分業化された専門職に共通する”なにか”を見つけ出すことは出来ないでしょうか。
残念ながら、物故して久しい作家は、その詳細について多くを語ってくれません・・・。しかし、組織についての洞察や、特定のミッションにコミットするプロフェッショナルとしての規律(ディシップリン)のようなものを遺してくれています。
少々強引ですが、ここから得られる教訓を援用して、大学で学ぶ上での心構えとなるべきことを記してみましょう。

①(自分自身の拠りどころとなる)進むべき方向性を漠然とでもいいから考え続ける。
②(別の専門家などと情報交換を円滑に行うために)コミュニケーションスキルを身につけるよう意識する。
③(学生の本分たる学びのツールである)教科書、そしてノートやペンは上等なものを揃える。

いかがでしょうか。

余談ですが、「深夜プラス1」のように書かれた時代背景が少々古い(原書初出は1965年)作品は、ややもすると読みにくいと思われがちです。・・・が、登場人物の個性や人間性、そして取り巻く環境などを理解する上では問題ないといえるでしょう。そんな瑣末なことを気にするよりも、雨に濡れたパリのカフェでの虚無的な光景とか・・・、旧式のスチーム暖房にむせぶスイスの高級ホテルのスイートルームの気だるさとか・・・、朝から嗜むヴィンテージシャンパン・クリュグの誘惑などを五感で想像する方が、知的好奇心にとってはるかによろしい。
尚、タイトルの「深夜プラス1」ですが、小説の最後の方に理由が出てきます。このタイトルのつけ方がなんともシャレてるんですな。日本人にはなかなかこのセンスは難しいものです。

最後は脱線してしまいましたが、”次世代サービス創造を担うプロフェッショナル”として、楽しみながら、時に真剣に頑張ってもらいたいと思います。

コンサルタントから学ぶビジネススキル

LINEで送る

あけましておめでとうございます。サービス創造学部准教授の清水です。

新年早々、コンサルタントをやっている友人が相談にきて、気づかされたことがありました。今日はそれについて書いてみたいと思います。コンサルタントといえば、今も昔も人気職種のひとつです。特に、外資系のトップコンサルファームの戦略系コンサルタントといえば、仕事のやりがい、報酬、どれをとってもトップクラスといっても過言ではないでしょう。友人がそのような逸材かどうかは別として(失礼!)、一流のコンサルタントに必要なスキルについて考えてみるのも、悪くはありません。

街の本屋のビジネス書コーナーを散策すると、じつに多くのコンサルタント関連本を見つけることができます。内容はといえば、60分でわかるコンサルのお仕事的な軽いものから、効果的なブレスト、ロジカルシンキング云々、実務に通暁したものまで多岐にわたります。
友人は、コンサルタントとなって幾星霜。いくつかのファームを渡り歩き、とにもかくにもリストラされず勤めてきたわけですから、少なくともそれなりの効果をあげてきたのでしょう。で、その彼によれば、優秀なコンサルタントにとっては、なによりも”柔軟なコミュニケーションスキル”が大切な能力ということになるようです。
これはよく考えてみれば当然で、お客様の意向や問題を汲みとり、それに対する解を見いだし、そしてまた、お客様にアウトプットとしてお返しする、それがコンサルタントというビジネスのスタンダードであるならば、自ずから明らかです。つまり、”入口”と”出口”がうまくいかなければ、どんなに途中のロジカルシンキングが適切で、はたまたプレゼンのスライドが巧くても、お客様から耳の痛くなるおコトバを頂戴し、ココロに大いなる禍根を残しちゃうわけですね。人の目は、ついつい華々しい部分にだけかまけてしまい、基本をおろそかにしてしまいがち・・・。気をつけないといけません。
ついでにいうと、コンサルタントに限らず、ビジネスに携わる者、特に、ひとつの部門を任されたシニアマネジャーや、大規模プロジェクトを統括するようなグループリーダーであれば、このコミュニケーションスキルを暗黙のうちに理解しています。“マネジャーの苦悩の種はコミュニケーションの難しさにあり”とは、昔の先輩たちから叩き込まれ、漂白の心に滴下した格言のひとつですが、会社での職位が上がるほどこのコミュニケーションの巧拙が問われてきます。それは、”上司との関係”においてだけではなく、むしろ”部下への配慮”の方が重要になってくることを忘れないでください。
部下との関係においては、リーダーシップ能力というものもあります。重厚長大な大企業の辣腕マネジャーの中には、良くも悪くも”頑ななスタイル”を持ち続けている方もおりますが、、、なかなか難しいものです。これについては、私にも私なりの経験則があるので、興味がある方は研究室に来てください。

いろいろ書きましたが、、、笑い、怒り、泣く、なぜこんな簡単なことが分からないのか、、、それがコミュニケーションのはじまりです。難しくはありません。本年も、皆さんに少しでも役に立つことを教えられるよう、実際のビジネス感覚を磨き続けるよう努力するつもりです。ではまた。

帝国ホテルの思い出

LINEで送る

サービス創造学部准教授の清水です。
本日は、我々サービス創造学部のサポーター企業であり、常にサービス産業のトップを走り続けている帝国ホテルについての思い出を書きたいと思います。

ビジネスマン時代、都内のホテルを利用することが度々ありました。仕事での打ち合わせ、プライベートでの交遊等々・・・。都会のビジネスマン(ウーマン)がホテルを利用する大きな目的といえば、宿泊というよりもむしろこうした利用方法が大勢を占めるのではないでしょうか。従って、従業員の接客マナーは言うに及ばず、必然的にラウンジ、ダイニング、そしてバーのようなホテルの顔ともいえる付帯施設は洗練されていなければなりません。私たちが現役の頃のビジネスユースで最高峰のサービスを供する老舗といえば、かつての三大料亭の一角を担うK、ホテルNにあるフランス料理でもトップクラスのL・・・。でも、今回ご紹介する帝国ホテルは間違いなくその筆頭格にあると申せましょう。

紅燈きらめく銀座から、コリドーを抜け、ほど近いロケーションの気安さもさることながら、長い歴史に裏付けられた醇乎たるサービスがこのホテルの魅力です。メインエントランスから入って、磨きぬかれた淡色の床面と、頭上に輝くシャンデリア、そして中二階へと続く真正面の豪壮な階段のレイアウトはいつ見ても圧巻で、そこを中心として放射状に広がるサロンのようなグラウンドフロアは、ヨーロッパの一流ホテルの設えと同等の風格を備えています。左側のラウンジ・カフェで待ち合わせて、寿司か天麩羅、そしてメインバーであるオールド・インペリアル・バーへというのが常道でしょうか。
「伝統」と「格式」が醸すソフィストケイトされた空間美。帝国ホテルはこれからも日本を代表する高級ホテルであり続けるのでしょう。手前味噌になりますが、このような優れた企業に公式サポーターとして名前を連ねて頂けている千葉商科大学もまた素晴らしいと思います。

余談ですが、帝国ホテルのメインエントランスは、日比谷通り側にあります。ハイヤー等で行けば間違うことなくエスコートしてもらえるのですが、時々、迷ってぐるぐる廻っている人を見かけます。かくいう私もその張本人で、寒雨の夜、数寄屋橋辺りから、ふらふら下を向いて歩いていると、水たまりに映った波打つホテルの威容に惑わされ、自分の居場所さえ見失うことしばしばでした。
粋人いわく、「銀座の水には古くから酒仙の狐がいる。」とかいないとか・・・。足元ふらつく生酔いの夜にはご用心ですネ・・・。

社会で学んだこと

LINEで送る

こんにちは。サービス創造学部 准教授の清水です。

皆さん、夏休みも半ば、いかがお過ごしでしょうか。

さて、私もサービス創造学部の専任教員になって、早や4ヶ月が過ぎました。
それ以前は、サラリーマンをしていました。いくつかの会社を回ったので、それなりに面白い経験をすることが出来たのではないか、と自負しています。会社はかわりましたが、携わってきた業務は一貫していて、企業財務や経営企画のような本社機能だけです。この財務や経営に関する部門は、ある意味企業にとって中枢業務であり、それ故、ある程度の緊張感を持って仕事をすることができました。適度な緊張感があったからこそ、やりがいがあった、と言っても良いかも知れませんね。
私が、企業という、最も曖昧で、最も難しい大学で学んでいたとき、今も思い出す情景があります。今日はそれについて述べたいと思います。

初めて、米国系企業の日本法人(いわゆる外資系企業ですね)に勤めたとき・・・、今と違って、外国人とともに働くことがそれほどメジャーでないとき・・・、米国人の上司が本国からやって来てミーティングが開かれました。といっても、こちらはまだ、金融機関に3年ほど勤めただけのヒヨっこ、おまけに事業会社での財務経理に関する実務経験は甚だ心もとない。せいぜい、英会話が少しくらい出来るというだけの新人そのものですから、会議中には並み居る諸先輩の後ろに張りついて、終始一言も喋りませんでした。真夏の午後、全面ガラス張りの高層ビルの眼下には、都会の街並みが涼しげに横たわっています。耳元には触りのよいネイティブイングリッシュ・・・。
さて、会議が終わってみると、私はその上司に呼ばれたような気がしました。”気がしました”というのは呼ばれたかどうかも良く分からなかったということです。だいいち、本社のオエラ方がいちいち新人に声をかけるとは、寸毫も予想しなかったのです。

– キミは、なぜ会議中に発言しなかったのだ –
– 座っているだけなら、会議に出る必要はない –

たぶん、こんな感じのことを指摘されたのだと記憶しています。でも、決して”怒られた”のではありません、”指摘された”だけなのです。

彼の言わんとしていることが、ぼんやりと理解できました。
それから一生懸命、財務や経営に関する勉強や実技に励み、会議でもめくるめく積極的に・・・とはいかないにしても、それなりに発言するよう努力しました。そうして、その会社を去るまでになんとか目鼻がつくような人材になれたのではないか、と思っています。ええ・・・、たぶん・・・。

皆さん、私が言いたかったことがお分かりでしょうか。
授業では、先生の言うことをじーっと聞いているだけではダメだということです。授業はインタラクティブなものでなければ意味がありません。かのソクラテスだって問答を重視していたのです。
幸い、サービス創造学部には、実践の英知を養うべく鍛え抜かれた数多の科目があります。皆さんは、自ら呻吟し、考えを醸成し、そうしてアウトプットをださねばなりません。大丈夫、学生のうちは、間違っても恥をかくくらいです。“致命傷”にはなりません。社会人になってから訓練するよりも、今、トレーニングする方が、はるかに有利ですよ。

え、私が社会という大学をうまく修了できたかって?うーん、20年在籍しましたが、それは分かりません。皆さんの評価にお任せします。では、秋の授業でもがんばりましょう。

**********************

◆大学広報誌「Inside」 http://mit.prof.cuc.ac.jp/fsiblog/2014/04/05/18531

最新学部パンフレット:http://mit.prof.cuc.ac.jp/fsiblog/2014/04/12/18621

◆学部インハウスメディア「Kicky」 :http://kickycuc.jp/

◆サービス創造学部HP :http://www.cuc.ac.jp/dpt_grad_sch/service/index.html