作成者別アーカイブ: 清水喜久

中小企業大学校の研修に参加してきました

LINEで送る

サービス創造学部の清水です。

いよいよ夏本番ですね。みなさん体調管理に気をつけてください。

さて、清水研究室では、週末を利用して中小企業大学校の研修に参加してまいりました。中小企業大学校とは、独立行政法人中小企業基盤整備機構(所管:経済産業省)が、国の中小企業施策の一環として、中小企業における人材育成を支援することを目的に、全国9箇所に設置、運営している機関です。中小企業診断士の育成や、次期経営者養成など様々なコースがありますが、今回我々千葉商大チームが参加させていただいた分野は、次期経営者養成コースの授業です。

講義内容は、実際の経営問題を取り扱い、ディスカッション、質疑応答の精度を高めることを目的としています。参加メンバーは、われらが千葉商大から精鋭5名、そして、すでに企業で若手幹部候補ととして活躍されている先輩たちもほぼ同数です。まずは、リゾート再建で有名な星野リゾートの星野社長のリーダーシップとマネジメントスタイルを取り扱ったビデオを見て、それからディスカッションを行います。カウンターパートのみなさんは、中小企業(といっても、規模的に中~大企業程度なのですが)の次期経営者の方々。ゆえに、経験も真剣度もちがいます。くわえて、すでに厳しいトレーニングをたたきこまれた猛者ばかりですから、我々千葉商科大学チームも、安心して(?)諸先輩の懐に飛びこむことができました。
・・・じつは、私がゼミで実施するディスカッションは、考える力やまとめる能力育成を中心に考えて行っているため、コンサルタントが行うような成果物重視のプロフェッショナルなものではないのです。そのぶん、学生にとっては目からウロコだったのではないでしょうか。私も現役時代は、このようなQC活動をよくやっていたものですが、最近はとんとご無沙汰だったのでなんだか新鮮でした。

ディスカッション後は、成果物発表だったのですが、わが千葉商大チームのメンバーもかなりイケてたと思います。コンテンツ、はこび、スピード、そして声のトーンなどなど、プロフェッショナルとしてはまだまだまだまだ頼りないところがありますが、それでもかなりいい感じ。中小企業大学のみなさまからも指導教員からも、千葉商大の参加メンバーに対して賛辞が贈られましたから、この評価はあながち私の独りよがりではないでしょう・・・。
なお、この手の“ビジネス最前線に飛びこめ!シリーズ”は本年で2年目なのですが、時間と気力と体力、おっと大事なことを忘れてました、”先方の許しが得られる限り”、もぐりこみ参加させていただき学び続けます。

次回はどこにしようかな。ではまた。

*プログラム及び先方参加者様等詳細については非開示とさせていただきます。

ビジネス教育を通じて人材育成をめざす!

LINEで送る

千葉商科大学サービス創造学部の清水です。

いよいよ新学期がはじまりましたね~。新入生のみなさんは慣れないことが多いでしょう。そして、4年生は就職活動真っ最中ですね。がんばってください。
企業も新年度を迎えました。経理や財務部門は、昨年度決算期の数字をまとめているところで、どこも慌ただしくなってきています。。。私も数年前まで、その真っただ中にいたのですが、教育に奉職する身となってからはそのような緊張感が少し薄れてきてしまいました。

さて、清水研究室ですが、新年度に突入してからも細々とサブゼミ活動を続けています。ひとつは、商業銀行における金融法務、もうひとつは企業会計(財務会計及び管理会計)と財務戦略に関するものです。どちらも、由緒ある千葉商科大学に相応しい分野です(と、自負しています・・・)。

バブル崩壊、リーマンショックを経て立ち直った日本の商業銀行ですが、金利低下や企業の資金調達方法の多様化により、既存のビジネスからサービス分野への転換が急がれます。例えば最近では、ファイナンシャルプランナーなどがもてはやされていますが、サービス分野にウェイトを移しつつある商業銀行にとっては、個人向け資産運用アドバイザリは花形となりそうな業務です。
一方で、商業銀行のコア業務は、今も昔も、預金、融資そして為替業務。日常のオペレーションはともかく、ひとたび問題発生となれば、ガッツリ法律に絡めとられる業務ですから、銀行役席を目指す人は、財務会計のみならず法律分野についても精通していなければなりません。というわけで、全国銀行協会のテキストに沿って、民法、会社法、さらには手形小切手法を中心にこの分野の習熟に努めます。

もうひとつの企業会計と財務戦略ですが、こちらは単に会計、財務そして投資理論などを詰めこむのではなく、インベストメントバンカーやコンサルタントを目指す人や、企業のCFO(最高財務責任者)が習得すべき戦略的な内容の理解を目標とします。
企業は、中長期的な観点から成長を目指さねばなりませんが、どのように戦略を策定し、成長のスピードはどれくらいか、その場合必要資金をどのようなスキームで調達すべきか。また、成長戦略は自社単独で描くのがよいか、アライアンスでいくか、あるいは競合会社を買収すべきなのか、フォーメーションはどうするか・・・などなど、多くの悩みごとがあるわけで、それによって様々な方法が考えられるわけです。当然ながら採りうる戦略によっては、会計や財務のみならず、法務や金融マーケットについても高度な知見が必要になってきますので、幅広く勉強しなければなりません。本コースでは、”会話できるリーダーづくり”をモットーに、考える力、話す力を養います。実学重視の本校の強みです。

経営を勉強する際に気をつけねばならないことは、例えば会計や財務、そして法律など、①特定分野を単独に考えすぎないことでしょうか。幅広く有機的にとらえることが出来なければ、優れたマネジャー失格です。次に、②机上の空論にとらわれないこと。これはもうみなさんお分かりですね。実戦では、経験の乏しい評論家は無用の長物です。
最後に、③“失敗は怖れることなかれ”です。むしろ問題は、“失敗を放置すること”や“安易な現状維持”なのです。マネジャーたるもの、失敗に気づいたら、冷徹に事実をみつめ、それを客観的に分析することで、単にオペレーションレベルの話なのか、それとも戦略の前提が間違っていたのかなど、なんらかの仮説に基づきアクションをとらねばなりません。

以上、簡単に説明しましたが、興味のある学生諸君は是非連絡してください。
私自身は、引き続き現場感覚を維持すべく実業にアクセスし、効果的な教授方法を研究し続けたいと考えています。
ではまた。

年末雑感あれこれ

LINEで送る

文字はやっぱり手書きのほうが心が伝う。
そう考えて、手書きで文字を連ねる方も多いのではないだろうか。かくいう私もその一人で、書類なども手書きで仕上げることがほとんどである。いや、正確には“仕上げていた”というべきか。残念ながら昨今のビジネス環境においては、手書きの書類など、むしろ無用の長物となってしまったのである。

使わなくなったモンブラン万年筆にインクをいれっぱなしにしたせいか、修理に出さねばならなくなってしまった。この万年筆、大学に入学した頃に求めたものであるから、淡い邂逅以来ゆうに30年近く使い続けていることになる。
幾度修理に出したことだろう・・・。うれしいことに、今度もきっちり元通りになって戻ってきたのであった。漆黒のボディは戦い終わった兵士のようにやつれ、ペン先は深遠なる哲学者のごとく思慮深げにくすんだローズゴールドだが、そのインクフローの流麗なるさまは、まさにファウンテンペン(泉の筆)そのものである。
あらためて考えてみると、一流ブランドというものには、多かれ少なかれなんらかのストーリィがあるのではないだろうか。先のモンブランもそうだが、高級宝飾時計メーカとしてのパテックフィリップ、バセロンコンスタンチン、オーデマピゲなども、実直ながらいかにも艷気溢れる出来映えを誇っている。ファッションでいえば、エルメスやダンヒルのアタッシュケース、ジョンロブやエドワードグリーンあたりのシューメーカー、そして数少ないフルオーダースーツやシャツを取り扱うメゾンなどなど、、、世に名品と呼ばれるものは、なんらかのストーリィが仄かな香気を添えているものである。

門外漢なりに、これら一流ブランドに共通した“なにか”を想像してみると、①相応の歴史があり(歴史を維持するだけでも大変なことである)、②一貫したデザイン性(時にそれは陳腐ともされるが、おかげでアイデンティティを保つのに成功している)、そして③アフターサービスがしっかりしている、などが思いつく。特に③のアフターサービスは重要で、製品をメンテナンスする高度な技術もさることながら、受付から製品受け渡しにいたるまでの顧客対応といったソフトな側面によるところが大きいといえそうだ。
例えば私の革靴にも、数回の革底交換を経ているものの、既に10年以上使い続けているものもあるし、スーツだってクリーニングからメンテナンスまでメゾンで一貫して管理してもらうことで、これまた長期間愛用し続けているものが多い。書棚で静かに時を刻むユリスナルダン製の懐中時計に至っては、製作からおよそ一世紀を生きながらえてきた逸品である。かく考えてみると、本物の一流ブランドというものは、饒舌で派手で奇をてらったものではなく、秘めやかであり、実力を理解し得る人だけに分かってもらえばそれでよし、といった威風堂々たる所作こそ相応しいのではないだろうか。

さて、長くなったが、いよいよ今年も幕が降りる。そぞろに、緞帳(どんちょう)が織りなす調べが聴こえてくるようだが、残りわずかな時間を有意義に過ごしたいものである・・・。
きたる2017年も、歴史ある千葉商科大学のブランドを傷つけないよう、信頼あり、アフターフォロー万全な教育を行いたいと思いますので、皆さんも、なにかあったら遠慮なく相談してください。

ではでは。

サービス創造学部 清水

経営コンサルタントについて考える

LINEで送る

皆さんこんにちは、サービス創造学部清水です。
いよいよ新年度が始まりましたね。新たに入学された学生の皆さん、おめでとうございます。

さて、今日は経営コンサルタントのお話をしてみたいと思います。
つい最近、経歴詐称のコンサルタントの方がメディアを賑わしていたので、皆さんその存在を聞いたことがあるかもしれません。経営コンサルタントとはいったいなにをやる職業でしょうか?
企業には様々な問題がつき物です。スタートアップの段階から、軌道に乗るまで、多くの障害が待ち受けているものです。さらに、一度軌道に乗ったからといって、安心しているわけにもいきません。競合や取引先、はたまた移り気な顧客を相手に、長期間にわたって繁栄し続けるためには様々な試練が待ち受けているものです。してみると、コンサルタントは、個々の企業の属するステージや、取り巻く内部・外部環境を分析し、対応を図っていく、いわば医者のようなものでなければならないのでしょうか。・・・であれば、この職業には、経営や経済に関する知識もさることながら、十分な実務経験も必要になってきそうです。

時折、学生の皆さんから、「どうしたら経営コンサルタントになることが出来るでしょうか?」、「なにか資格が必要でしょうか?」という質問を受けることがあるのですが、残念ながら一概にはいえません・・・。というのも、実務的には、専門領域の違いを始めとして、顧客企業規模、業種などによって状況を異にすることが多いからです。でも、それでは心もとないという意見もあるでしょうから、私個人のケースで考えてみます。
私が独立するとしたら、学歴はさておき、それ以上に“実績(トラックレコード)”が重要視されてくることを意識します。カバレッジの範囲にもよりますが、①経営・事業戦略構築に対する評価及び実績(財務戦略、資金調達スキーム、上場実績、M&A実績、事業再生実績など)、②経験した事業規模及び形態(ハンズオンかハンズオフか)、③責任及び権限の範囲などなど・・・、クライアントとの委任契約に当たってドキュメントとして作成し、詳細にインタビューされることになります。シニアになればなるほど、あるいはクライアントが大規模になればなるほど、この“案件実績”が意味を持つようになることを肝に銘じておいて下さい。・・・では、資格が不要かといえば、そんなことはありません。例えば、MBAや中小企業診断士は、それなりに“とっかかり”に使えるでしょうし、ないよりはいいのです。それを利用して、自分のキャリアという引き出しを増やせばいいのです。

新卒の皆さんだったら、先ずは自分の専門を決めて、任せられている実務に励むこと。ある程度キャリアを積んだミドル社員であれば、自身のキャリアを棚卸してみること。さらに、シニアともなれば、実績を付加していなければなりません。それが重要です。そして専門的な経験にある程度の自信を持つことが出来たならば、次のフェーズとして、それらを経営と結びつけて考えることが肝要です(例えば、マーケティング+経営、組織+経営、IT+経営、経理・財務+経営など)。なぜなら、経営コンサルタントは、ある分野の“専門職”だけではダメなのです。それを必ず経営というフレームに落とし込まねばなりません。“顧客から報酬を受け取るプロフェッショナルとしては、アウトプットには最も気を使わねばならないということです。”

最後に重要なキーワードを3つ。ヒアリング能力、問題解決能力、そしてアウトプット能力です(決して、魅惑の低音ボイスやイケメンを競うわけではありません!!)。そうです、問題解決能力を除けば、人間関係に関するスキルが非常に重要だということです。皆さんも、在学中はコミュニケーション能力を高めるよう頑張って下さい。

実学を研究、教育する千葉商科大学で、一緒に考えていきましょう。

金融、財務、リアルビジネスラーニング・・・

LINEで送る

皆さん、こんにちは。サービス創造学部清水です。春休みいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回は私の専門領域である経理財務に関するお話です。といっても、今回は、金融・資産運用に関する内容ですので、もしかすると、「うーん、苦手だな」と思う方もいるかもしれません。私自身、“資産運用初歩の初歩”と題して、大学や付属高校で講義をしてきたのですが、経理財務ですら難しいのに、資産運用とはいったいなんだ?ということにもなりがちです。
ですが、個人でお金を運用する人も多いでしょう。皆さんのお父さんやお母さんも、いろいろな手法でお金を運用しているかもしれません。アメリカなどでは高校生でも学んでいるこの分野、皆さんもちょっとだけ興味を持ってみませんか。

私自身の背景を話しますと、金融業界からキャリアをスタートさせ、すぐに大手外資系企業の経理財務部門へ移籍しました。そこには約10年間在籍したのですが、幸いなことに、当時の米国系企業は日本企業よりも経理財務オペレーションに優れていたので、大変勉強になりました。経理関連では、①財務情報の内部レポーティング・システム、②予算統制システムなど。財務関連についていえば、①グローバル・キャッシュ・マネジメント(資金の最適配分)、②国際税務(移転価格税制)、そして③年金資産ポートフォリオ・マネジメントに関するノウハウなどなど、枚挙に暇がありません。
その後、国内上場企業で約10年、戦略部門、特に事業再編、M&Aの企画・実行を指揮してきたのですが、その傍ら、いわゆる機関投資家として約1,200億円の年金資産の運用執行委員(最高意思決定機関)を兼務することが出来たのは、まさにリアルビジネスラーニング。この時期恵まれたのは、アメリカ、ヨーロッパを中心とした投資銀行家と交流が持てたことでしょうか。なんといっても、この業界は、秘密のベールに包まれている部分が多いのです(ブティック型と呼ばれる比較的小規模なバンカーにおいて顕著です)。一方で、多数の一流プロフェッショナルたちがマーケットから消え去ったのも紛れもない事実です・・・。この世界がどれほど熾烈であるか、想像に難くありませんね。

本当の仕事は、理屈では済まされません。当然ながら、テレビドラマのようにカッコよくもありません。プロフェッショナルである以上、数値でのみ評価されるだけです。権限と責任、結果がすべて。特段、資産運用業務に限りませんが、高度な専門職の世界は、本来そんなものです。
さてさて、ここまで聞いてどうでしょう。怖気づいたでしょうか?いやいやそんなことはないよ、という皆さん、是非語りましょう。千葉商科大学サービス創造学部では、金融のみならず、経理、財務など幅広く高度経営人材に必要なサービス教育も行っています。

経済産業省プロジェクト進行中!

LINEで送る

サービス創造学部 清水です。

皆さん風邪などひいていないでしょうか?

実は今、経済産業省プロジェクトの一環として、いくつかの企画が走ってるんです。で、私はといえば、清掃ビジネスを通じて、リアルにビジネスを学ぶ機会を考えています。しかし、教員が考えるのでは意味がありません。学生の皆さんを巻き込んで巻き込んで、例えば、皆さんが現場に入る・・・、そして企業のプロフェッショナルと共に働き、様々な場面を通じてイノベーションしていく環境を創りたいと考えています。

協力して戴いている企業は、ALSOKビルサービス株式会社様!皆さんご存知、日本におけるセキュリティビジネスの雄、綜合警備保障(ALSOK)株式会社様の中核グループ企業です。ALSOKビルサービス株式会社様は、清掃ビジネスのみならず、ビル丸ごとの運営・保安管理サービスを行うことが出来る、不動産管理業務のプロフェッショナルなんですね~。ちなみに、2020年の東京オリンピックに向けて、警備&高機能事業用ビル管理分野は、成長が期待できるドメインのひとつですよ。。。

既に、何回か打ち合わせさせて戴いたのですが、さすがプロフェッショナル!私のような素人には創造し得ないようなアイデアや、スキームをがんがん提案してもらっています。こんなとき、公式サポータ企業様の心強い協力や支援のありがたみが、本当に身に沁みるものです。
まだまだ学生募集を経て、実行段階に入るまでは案を練らなくてはなりませんが、、、どうです皆さん、他大学に先駆けてリアルビジネスラーニングを追求する千葉商科大学!現場から学ぶビジネススキルに、ぜひ参加して下さい。

ではまた。

夏休み・・・、そして秋学期へ向けて・・・

LINEで送る

サービス創造学部 清水です。

試験も終わり、いよいよ夏休み。学生の皆さんはほっと一息ついているところではないでしょうか。

先日、ある企業の方とお話していると、企業人がいかに大学教育について期待を寄せているか、という話題になりました。企業が大学教育に期待すること、それはなによりも“考えることが出来る人材作り”にあるようです。これは私も同感で、本来、最高学府を卒業してきたはずの人材なのだから、イレギュラーな状況に陥ったときにこそ真価を発揮してもらいたいのですが、、、なかなかうまくいかないのです。
平時においては、そつなくこなす要領の良さと器用さを兼ね備えながら、ひとたび問題があるとたちどころに思考が停止する・・・、さらには精神的に落ち込んでしまう・・・。これを記憶型受験システムの弊害と、ニヒルに嘲り、片づけてしまうほど悠長な時代は、とうに過ぎ去ってしまいました。

そういうわけで、講義を行ううえで最も大事にしているのが、考える力を養ってもらうことなのです。なるほど、言葉で示すのと実際は異なり、なかなかうまくいかないのが実情でしょう。私自身、企業におけるマネジメント人材育成の効果的な教育方法について考え、実際に複数の企業で部下や後輩を育成してきましたから、それがいかに難しいか十二分に理解しているつもりです。ですが、次世代を担う若い学生の皆さんは、是非とも“考え抜くコツ”を身につけなければなりません。

実際の企業における諸活動は、多様な人間の欲求や思惑が絡む極めて生々しいものです。学生の皆さんにとっては未知の世界ゆえ、なかなか想像もつかないかもしれませんが、まずは“考える”というインフラ整備から初めてみてはいかがでしょう。
マネジメント実務に関していえば、机上の空論はあてになりませんが、だからといってなにもしないわけにはいきません。夏休み期間中も、アルバイトや友人たちとの語らいの片隅に、勉強の時間もとってみて下さい。・・・というか、いっしょに考えましょう。

栄誉ある千葉商科大学の学生として誇りと気概をもって青春を謳歌してもらいたいと思います!

ではまた。

授業で教えたいこと

LINEで送る

サービス創造学部 准教授の清水です。

スタインベック*の小説にこんなものがあります。
ある若者が、戦争に行っていて、自分の村に帰ってくる。村に帰ると、見知らぬ老人が黙ってホースを向けて、水を若者に飲ませてやるのです。若者はその水をゴクゴク。それを見ていた件の老人が一言・・・、

 - どうだ、自分の故郷の水はうまいだろう -

たったこれだけ・・・。簡単明瞭、けれど、小説の真髄はこんなところにあるんではないかいな?

内容はうろ覚えなのですが、たしかこんな感じだったと思います。これは、小説家の開高健が書いたエッセイ(開高健「白いページ」光文社文庫にて復刊)の一頁なのですが、さすが博覧強記の筆にかかれば、小説を、芸術を、ときに自我の創造を・・・、一言半句うまく書き表すものだと思います。

論文は小説とは違います。が、名文から学ぶことは、決してマイナスになることはありません。有名な話としては、法曹を目指す人々が、志賀直哉の文章を模写して文章表現を学んだ、なんて逸話があります。志賀直哉の簡潔でいて、高い芸術性を維持し続ける文体が、実務家の気に入るのでしょうか。
現代は、およそ名文と思えるようなものに出会う機会が少なくなりました。それは、読む側の我々にも原因があるのかもしれません。はたまた、ビジュアルや音声などによるコミュニケーションが主流になってきたからなのかもしれません。けれど、複雑な事象や心象を、文章できちんとまとめあげるスキルというのは、今も昔もビジネスマンにとって重要なものです。

私も教員の一人として、学生の皆さんに、自分自身の頭で考えること、そして、それを他の人に伝える技術を教え続けたいと考えています。

*ジョン・アーンスト・スタインベック(1902-1968年)
アメリカの小説家、劇作家。代表的なものに「怒りの葡萄」「エデンの東」などがある。1962年ノーベル文学賞受賞。

古きよき冒険小説から学ぶこと

LINEで送る

サービス創造学部 准教授の清水です。

専門について学ぶのは、なにも専門書からだけとは限りません。時として、思いがけないところから思いがけないことを学ぶこともあるものです。今日はその一例をご紹介しましょう。

先日、自宅の書庫を掃除していると、一冊の古ぼけた文庫本が見つかりました。いつ買ったものか、はてさて皆目検討がつかないのですが、黄色くなった表紙から推すに、相当の年数が経過していることは明らかです。
知る人ぞ知る冒険小説の古典的名作「深夜プラス1」(ギャビン・ライアル / 菊池 明 訳、早川書房)。それがこの本のタイトルです。作者は英国空軍出身の作家で、その時の経験を基にした冒険小説をいくつか書いています。
この作品もそのひとつで、ストーリィは至って簡単。”二人のプロフェッショナル”(一人はガンマンで役割は”ボディガード”、もう一人はエージェントで”ドライバー”に徹します。)が、依頼人である訳ありの事業家を”安全”且つ”時間厳守”で目的地に送り届けるというものです。

この小説が、どういう専門性に生かせるのか?

それは、取りも直さずプロフェッショナルとしての倫理観といえましょう。
一人のガンマンと一人のドライバーは、①決してお互いの専門領域を侵しません。相手の役割と能力を”充分に理解”し、”敬意を払っている”のです。それでいて、②必要とあらば”協働”して事にあたります。そしてなにより、③プロフェッショナルとして”道具”に徹底的にこだわります。ここに、現代の高度に分業化された専門職に共通する”なにか”を見つけ出すことは出来ないでしょうか。
残念ながら、物故して久しい作家は、その詳細について多くを語ってくれません・・・。しかし、組織についての洞察や、特定のミッションにコミットするプロフェッショナルとしての規律(ディシップリン)のようなものを遺してくれています。
少々強引ですが、ここから得られる教訓を援用して、大学で学ぶ上での心構えとなるべきことを記してみましょう。

①(自分自身の拠りどころとなる)進むべき方向性を漠然とでもいいから考え続ける。
②(別の専門家などと情報交換を円滑に行うために)コミュニケーションスキルを身につけるよう意識する。
③(学生の本分たる学びのツールである)教科書、そしてノートやペンは上等なものを揃える。

いかがでしょうか。

余談ですが、「深夜プラス1」のように書かれた時代背景が少々古い(原書初出は1965年)作品は、ややもすると読みにくいと思われがちです。・・・が、登場人物の個性や人間性、そして取り巻く環境などを理解する上では問題ないといえるでしょう。そんな瑣末なことを気にするよりも、雨に濡れたパリのカフェでの虚無的な光景とか・・・、旧式のスチーム暖房にむせぶスイスの高級ホテルのスイートルームの気だるさとか・・・、朝から嗜むヴィンテージシャンパン・クリュグの誘惑などを五感で想像する方が、知的好奇心にとってはるかによろしい。
尚、タイトルの「深夜プラス1」ですが、小説の最後の方に理由が出てきます。このタイトルのつけ方がなんともシャレてるんですな。日本人にはなかなかこのセンスは難しいものです。

最後は脱線してしまいましたが、”次世代サービス創造を担うプロフェッショナル”として、楽しみながら、時に真剣に頑張ってもらいたいと思います。

コンサルタントから学ぶビジネススキル

LINEで送る

あけましておめでとうございます。サービス創造学部准教授の清水です。

新年早々、コンサルタントをやっている友人が相談にきて、気づかされたことがありました。今日はそれについて書いてみたいと思います。コンサルタントといえば、今も昔も人気職種のひとつです。特に、外資系のトップコンサルファームの戦略系コンサルタントといえば、仕事のやりがい、報酬、どれをとってもトップクラスといっても過言ではないでしょう。友人がそのような逸材かどうかは別として(失礼!)、一流のコンサルタントに必要なスキルについて考えてみるのも、悪くはありません。

街の本屋のビジネス書コーナーを散策すると、じつに多くのコンサルタント関連本を見つけることができます。内容はといえば、60分でわかるコンサルのお仕事的な軽いものから、効果的なブレスト、ロジカルシンキング云々、実務に通暁したものまで多岐にわたります。
友人は、コンサルタントとなって幾星霜。いくつかのファームを渡り歩き、とにもかくにもリストラされず勤めてきたわけですから、少なくともそれなりの効果をあげてきたのでしょう。で、その彼によれば、優秀なコンサルタントにとっては、なによりも”柔軟なコミュニケーションスキル”が大切な能力ということになるようです。
これはよく考えてみれば当然で、お客様の意向や問題を汲みとり、それに対する解を見いだし、そしてまた、お客様にアウトプットとしてお返しする、それがコンサルタントというビジネスのスタンダードであるならば、自ずから明らかです。つまり、”入口”と”出口”がうまくいかなければ、どんなに途中のロジカルシンキングが適切で、はたまたプレゼンのスライドが巧くても、お客様から耳の痛くなるおコトバを頂戴し、ココロに大いなる禍根を残しちゃうわけですね。人の目は、ついつい華々しい部分にだけかまけてしまい、基本をおろそかにしてしまいがち・・・。気をつけないといけません。
ついでにいうと、コンサルタントに限らず、ビジネスに携わる者、特に、ひとつの部門を任されたシニアマネジャーや、大規模プロジェクトを統括するようなグループリーダーであれば、このコミュニケーションスキルを暗黙のうちに理解しています。“マネジャーの苦悩の種はコミュニケーションの難しさにあり”とは、昔の先輩たちから叩き込まれ、漂白の心に滴下した格言のひとつですが、会社での職位が上がるほどこのコミュニケーションの巧拙が問われてきます。それは、”上司との関係”においてだけではなく、むしろ”部下への配慮”の方が重要になってくることを忘れないでください。
部下との関係においては、リーダーシップ能力というものもあります。重厚長大な大企業の辣腕マネジャーの中には、良くも悪くも”頑ななスタイル”を持ち続けている方もおりますが、、、なかなか難しいものです。これについては、私にも私なりの経験則があるので、興味がある方は研究室に来てください。

いろいろ書きましたが、、、笑い、怒り、泣く、なぜこんな簡単なことが分からないのか、、、それがコミュニケーションのはじまりです。難しくはありません。本年も、皆さんに少しでも役に立つことを教えられるよう、実際のビジネス感覚を磨き続けるよう努力するつもりです。ではまた。