映画「おくりびと」

サービス創造学部 産業企業リエゾン担当の井上義次です。

映画「おくりびと」を見ました。亡くなった方に化粧を施し、衣服をあらため、最後の旅立ちを見送る納棺師の話です。本木雅弘、山崎努などが出演し、もの静かな展開でしたが、見ごたえのある映画でした。また、「普通でいることのありがたさ」「命のバトンタッチ」など考えさせられる多くの言葉がありました。

脚本は小山薫堂。

実は、数日前、ホテルニューオータニのサービスについて書かれた「サービスの正体」(すばる舎)を読みました。この本の作者が小山薫堂。

小山薫堂の作品を、映画と本とで味わったのですが、両作品ともサービスにおいて、通じるものがありました。

映画を見ていて、先日亡くなった叔母の葬儀を思い出しました。

叔母の最後のお別れのとき、叔父がにこにこ笑いながら、叔母を見て「きれいだなあ」と幾度も語りかけていました。叔父は病気を患っていて、叔母が亡くなったことを、認識できていないと思われるのですが、それでも叔母を見て微笑んで「きれいだなあ」を繰り返していました。

これまで、納棺師という職業があることすら意識していなかったのですが、叔父が叔母に語りかける姿は、送られる人とその家族・親族への思いやりが溢れたサービスのなにものでもないものでした。