弱まる流行の支配力


学部長の吉田優治です。

本日(29日)の日本経済新聞「経済教室(16面)」は、IFI(財団法人ファッション産業人材育成機構)ビジネススクール学長の尾原蓉子さん執筆の「40年迎えた日本のファッション産業:価値創造の主役は個人へ、弱まる流行の支配力」です。(ちなみに産業企業リエゾン担当教授へ就任予定の井上義次氏は、尾原学長を支えて8年間にわたり同ビジネススクールの運営責任者であり、わが国のファッション・アパレル業界との人脈は驚くほどです。)

尾原氏によれば、ファッションビジネスにおける価値創造プレーヤーは、製造業(60年代)、アパレル流通業(70年代)、デザイナー&ブランド企業(80年代)、垂直型小売業(90年代)、生活者(2000年代)へと変遷してきました。「流行の支配力が落ちてくる今、企業には、ファッションが生み出すワクワク・ドキドキの価値を、生活者の視点で構築し直し、提供することが求められよう」と主張しています。もはや企業が市場の主役ではないとの理解です。

ファッションビジネスと同様に音楽業界も、音楽ダウンロードの影響もあり、TV番組やレコード会社が市場に一方的に押し付けるミュージシャンや楽曲が売れる時代ではなくなりつつあり、企業には新たな対応が求められています。

すべての産業や企業にとって、こうした新たな状況をすばやく把握し、どのようなサービス創造を行うかが今後求められる戦略的課題です。JR東日本、日本航空、帝国ホテル、JTB、HISなど30社を超える公式サポーター企業と連携しながら、「サービス創造学部」は、こうした課題にチャレンジし続ける人材を育成します。

「サービス創造大賞」の募集締め切りは、12月31日です。あと2日と7時間。知恵を絞って「あったらいいな、こんなサービス」を考え、ご応募ください。