プログラミングの楽しみ

千葉商科大学サービス創造学部の情報科目担当の神保雅人です。

以前から継続している研究テーマが,素粒子物理学の実験家の方々に使ってもらうためのシミュレーションプログラム及びその検査ツールの開発ですので,3月20日に岡山大学で開催された日本物理学会の素粒子実験領域のセッションで登壇し,最近拡張した検査ツールについて発表して参りました。

昨年度は,ミュンヘンのマックスプランク研究所(量子論の祖を記念した創立52年の研究所)で2008年6月末から開催された国際会議で登壇し,シミュレーションプログラムの内容及びそれを用いた計算結果を発表して参りました。この手のシミュレーションプログラムはマックスプランク研究所のグループでも開発していて,ライバルの地に乗り込んでの発表でしたが,私共と提携先のアヌシー(フランス)の研究所だけがプログラム化している検査手法の有効性を強調したため,白熱の議論となってしまいました。

今年に入ってから,土曜日や祝日につくばの研究所の人にも研究室に来てもらって,この検査ツールを拡張しましたので,未だフランスのグループも実現していないものを手掛けております。

さて,今まで私のいた学校では1年次からプログラミングの授業科目がありましたが,サービス創造学部では,1年次には様々な分野の基礎的な必修科目が置かれているため,プログラミングの授業科目は2年次に置かれています。今年度は全くプログラミングの授業科目を持たない状態でしたので,4月が待ち遠しく思われます。

世間では,プログラミングを学ぶことの効用として,『論理性を養える』とか『業務を分析的に捉えられるようになる』とか言われていますが,教科書の例題レベルを抜け出せば,全く新しいものを創り出せる楽しみがあります。私自身は高校1年生の数学でプログラミングを学んで以来,長年にわたってプログラミングに携わっておりますが,全く飽きることはありません。

サービス創造学部ではプログラミングの授業は選択科目ですので,興味を持った学生達に楽しさを伝えられるよう,教材作りには工夫を凝らしていきたいと思います。