スペイン出張報告


 千葉商科大学サービス創造学部で情報科目を担当している神保雅人です。

 現在,9月26日から30日までスペインのアンダルシア地方のグラナダで開催されている “the International Workshop on Future Linear Colliders (LCWS11)” に参加中です。昨日27日には, “R&D and Physics Parallel Session” の中の “Beyond the SM: SUSY, Cosmology, Alternative” のセッションで発表を行いました。

 自然科学の分野では共通語は英語なので,発表も質疑応答も全て英語で行われ,一切通訳は入りません。日頃執筆する論文も英語です。そのため,私の母校では大学2年生の段階で既に,解析力学の授業では教科書として米国の大学院修士課程の教科書(勿論,英語で書かれています)を使用して鍛えられていました。

 さて,この国際会議の会場は,グラナダ空港から市街地に向かう空港バスの終点に位置する “Placio de Exposiciones y Congresos Granada” という国際会議場です。(写真1) ガラス張りの建物に近づくと, “LCWS11” と書かれた大きな垂れ幕が掛かっています。(写真2)

 階段を通常の2階分位登っていくと,会議場のフロアに達します。 “Plenary Session” と呼ばれる,全員が揃うセッションを行うのは “Auditorium” という円形の会議場で,最前列から中程の8列までが平面で,後ろ側9列から19列が階段教室の様になっている部屋です。(写真3)

 今回は,参加者が366名ということですが,海外からテレビ会議システム経由で発表している人達も見受けられます。

 私が発表を行った会場は,パラレルセッションの会場の中では一番大きな “Andalucia III” と名付けられた部屋でした。(写真4)

 なお,初日の夜21時からは,この会議場の屋上で, “Welcome Coktail” (通常, “Reception” と呼ばれる)が行われました。(写真5) ここでは何枚か写真を撮りましたので,帰国後にパーティ・プロジェクトの学生達に見せてあげようと思います。

 本日は,20時からアルハンブラ宮殿に見学に行き,その後夕食,明日は21時30分から “Workshop Dinner” (通常, “Banquet” と呼ばれる)という具合で,スペインは夜更かしが基本の国の様です。

 それでも朝は9時からセッションがスタートしています。今回は私が参加しているプロジェクト研究のメンバーが受給している科学研究費補助金から旅費を支出してもらっているため,他者の発表の内容に何か目新しい事があれば,直ちにメールで報告する義務があります。それというのも,とても競争が激しい分野で,世界中を見渡して誰かが論文を発表したら,そこに書いてあることに類似した内容では論文が書けないので,対抗するために目を光らせていなければならないのです。

 今,様々な分野で国際的な競争が生じています。学生諸君は自分たちの周囲だけ見渡してのんびりしていると,そのうち世界から取り残されます。出来るだけ若いうちに海外体験をしてみると目を開かれると思いますが,そのためには語学の学習は欠かせません。

(この記事は夜ホテルで書き上げて朝のセッション前に投稿しています)

写真1

写真2

写真3

写真4

写真5