専任講師の石井です。先日から投稿している9月15日から18日に行われた日中交流プログラム報告の完結編です。
プログラムが発表された当初の予定では、上海観光は3日目の夜と4日目の午前中の予定でしたが、立信会計学院と調整の中で予定が変更され、3日目は一日観光となりました。朝9時半ごろ、立信会計学院のある松江区に名残惜しさを感じながらも、上海市街に移動します。
市街での宿泊は8万人を収容できるスタジアムに隣接する上海富豪東亜酒店です。
最初にホテルへのチェックインを済ませ、昼食場所に向かいます。施敏先生のお計らいで、緑波廊という小龍包で非常に有名なお店を手配していただきました。施敏先生曰く「ここの料理を食べないと上海料理を食べたとは言えない」とか。出てきた料理全てがおいしかったのですが、特に肉汁あふれる小龍包は絶品でした。
この昼食の時間にサプライズゲストです。一昨年の中国プロジェクトの際に、立信側のスタッフとして活躍してくださったあいちゃんが我々の到着を待っていてくださいました。私は初対面だったのですが、会ってまず驚くのは流暢な日本語です。独学というのを聞き、さらに驚かされます。つくづく語学はやる気と努力なのだな、と感じました。一昨年には学生交流の中心として活躍してくださった彼女も、すでに大学を卒業され、外資系の監査法人への就職が決まっているそうです。「日系企業とのやり取りも増えるので、さらに日本語も頑張らなくては」と語るあいちゃんからは、これからの社会人生活にかける意気込みがうかがえました。こうしたOB・OGを含めた交流が展開できれば、さらに本プログラムを発展させられるのではないかという期待も膨らみます。
昼食を終えた後は、豫園、南京路、新天地の観光です。豫園ではガイドさんが丁寧に解説してくださったおかげで、その歴史的な位置づけや文化的な意味を学ぶことができました。南京路は上海最大の繁華街です。私の個人的な印象だと、銀座の歩行者天国に原宿竹下通りの活気を加えたようなイメージでしょうか。つくづく上海の都会さとそのパワーを感じます。新天地は、南京路とは一転、ヨーロッパ風の街並みにおしゃれなカフェやレストランが立ち並ぶ一角です。レストランの客層を観察していると、欧米系の方が目立ちます。お店によっては過半数が欧米系の方、というところありました。古くから上海は国際都市として位置付けられていたようですが、それは21世紀の今でも同じようです。
その後、夕食をとり、外灘の夜景を観賞しに行きました。外灘では、高層ビルが立ち並ぶ「新しい上海」とヨーロッパ風の面影が残る「古い上海」の夜景を一緒に見ることができます。日本では経験することのできない風景に、学生も歓声を上げていました。観光を夜まで目一杯楽しみ、ホテルに戻ります。
4日目は12時のフライトだったので、ホテルから直接空港に向かいました。
4日間お世話になったガイドさんや運転手さんともお別れです。ガイドさんは非常にきめの細かい気遣いをしてくださいました。運転手さんは寡黙な方なのかな、と思いきや、写真でもわかるとおり、お茶目な方でした。お二人のサポートがあったからこそ、無事に4日間の研修を終えることができました。
帰りの上海浦東国際空港は非常に混雑していて、チェックインや出国手続きに思いのほか時間がかかってしまいました。裏を返すと、海外へ出発する中国の方が非常に多いのだ、ということになるかと思います。チェックインカウンターの行列を見ながら、中国からの観光客向けサービスには、きっとまだまだサービス創造の機会が隠されているのだろうなぁ、などと考えていました。
我々の乗った飛行機は、予定通りのフライトで16時に成田に到着。
空港で解散式を行い、全行程が終了しました。
今回のようなプログラムを通じ、学生の皆さんには、グローバルな視点を持った人材を目指してほしいと思います。海外には日本とは異なる文化があります。その一方、同世代の人と話していると、驚くほど似た好みを持っていることもあります。きっとそれがグローバルな視点で物事を考えた時の難しさでもあり、面白さなのだろうと思います。ただ、こうした「共通点」や「相違点」は、本やインターネットで見るだけでは分からないことが多いのではないでしょうか。海外に出てこそわかることがきっとあるはずです。今回のプログラムに参加してくださった皆さんには、この経験を活かしもらい、今回参加できなかった皆さんには、次なる機会をうかがってもらいながら、日本だけではないグローバル視点で考えたときのサービス創造を一緒に考えていきましょう。
長くなってしまいましたが、私からの2011年度日中交流プログラムの報告は以上です。
最後に、改めまして、熱烈な歓迎と心温まる交流をしてくださった立信会計学院の皆様への感謝を込めまして、今回の報告を結ばせて頂きます。本当にありがとうございました。謝謝。