【サービス創造学部】学部長の吉田優治です。
いま、どんな人材が求められているのかと問われれば、
◆大量生産時代には「他人と同じことを学び・経験し、他人と同じ発想をし、他人が期待するように行動する人材」が求められてきたけれど、
◆これからの産業社会は「他人と異なることを学び・経験し、他人と異なる発想をし、意見の異なる他者と協働して責任を持って実行できる人材」が求められている、
と主張している。まったく異なる人間像である。
28日(木)の日経新聞(朝刊)の「辛言・直言」欄において、国際協力機構特別顧問で元国連難民高等弁務官、元上智大学外国語学部長の「緒方貞子氏」がインタビューに答えて、「画一的な大学教育」から「多様性を持った教育への転換」を次のように強く主張している。
◆「画一的な教育を受けて、画一的にものを考えるのではなく、多様な価値が理解でき、多様な対応が出来る人が日本にも必要だ」
◆「画一的な教育はある程度のレベルまでみんなを引き上げるが、本当に強い国、リーダーシップを持った国になるためには画一的ではだめだ」
◆「みんなが同じ発想と内容を持っている国は弱い国だ。それは全体主義の中でしか成り立たないはずで、日本の教育はやはり全体的なところがある」
◆「もうひとつ大切なのは教員だ。先生が多様性を理解しなければ、学生には伝わっていかない」
◆「教員には熱心に教育に携わってもらいたい」
世界を駆け回った経験を持つ緒方先生に日本の大学教育は画一的教育と映るのであろう。まったく同感である。中学、高校の教育にもあてはまる。
「サービス創造学部」も、いかにして多様性を持った人材を入学させ、多様性を持たせる教育を行ない、さらに多様な発想の出来る人材をいかに育成するかだと思う。世界は、日本は、そんな大学教育を待ち望んでいると思う。