ビジネス教育を通じて人材育成をめざす!

千葉商科大学サービス創造学部の清水です。

いよいよ新学期がはじまりましたね~。新入生のみなさんは慣れないことが多いでしょう。そして、4年生は就職活動真っ最中ですね。がんばってください。
企業も新年度を迎えました。経理や財務部門は、昨年度決算期の数字をまとめているところで、どこも慌ただしくなってきています。。。私も数年前まで、その真っただ中にいたのですが、教育に奉職する身となってからはそのような緊張感が少し薄れてきてしまいました。

さて、清水研究室ですが、新年度に突入してからも細々とサブゼミ活動を続けています。ひとつは、商業銀行における金融法務、もうひとつは企業会計(財務会計及び管理会計)と財務戦略に関するものです。どちらも、由緒ある千葉商科大学に相応しい分野です(と、自負しています・・・)。

バブル崩壊、リーマンショックを経て立ち直った日本の商業銀行ですが、金利低下や企業の資金調達方法の多様化により、既存のビジネスからサービス分野への転換が急がれます。例えば最近では、ファイナンシャルプランナーなどがもてはやされていますが、サービス分野にウェイトを移しつつある商業銀行にとっては、個人向け資産運用アドバイザリは花形となりそうな業務です。
一方で、商業銀行のコア業務は、今も昔も、預金、融資そして為替業務。日常のオペレーションはともかく、ひとたび問題発生となれば、ガッツリ法律に絡めとられる業務ですから、銀行役席を目指す人は、財務会計のみならず法律分野についても精通していなければなりません。というわけで、全国銀行協会のテキストに沿って、民法、会社法、さらには手形小切手法を中心にこの分野の習熟に努めます。

もうひとつの企業会計と財務戦略ですが、こちらは単に会計、財務そして投資理論などを詰めこむのではなく、インベストメントバンカーやコンサルタントを目指す人や、企業のCFO(最高財務責任者)が習得すべき戦略的な内容の理解を目標とします。
企業は、中長期的な観点から成長を目指さねばなりませんが、どのように戦略を策定し、成長のスピードはどれくらいか、その場合必要資金をどのようなスキームで調達すべきか。また、成長戦略は自社単独で描くのがよいか、アライアンスでいくか、あるいは競合会社を買収すべきなのか、フォーメーションはどうするか・・・などなど、多くの悩みごとがあるわけで、それによって様々な方法が考えられるわけです。当然ながら採りうる戦略によっては、会計や財務のみならず、法務や金融マーケットについても高度な知見が必要になってきますので、幅広く勉強しなければなりません。本コースでは、”会話できるリーダーづくり”をモットーに、考える力、話す力を養います。実学重視の本校の強みです。

経営を勉強する際に気をつけねばならないことは、例えば会計や財務、そして法律など、①特定分野を単独に考えすぎないことでしょうか。幅広く有機的にとらえることが出来なければ、優れたマネジャー失格です。次に、②机上の空論にとらわれないこと。これはもうみなさんお分かりですね。実戦では、経験の乏しい評論家は無用の長物です。
最後に、③“失敗は怖れることなかれ”です。むしろ問題は、“失敗を放置すること”や“安易な現状維持”なのです。マネジャーたるもの、失敗に気づいたら、冷徹に事実をみつめ、それを客観的に分析することで、単にオペレーションレベルの話なのか、それとも戦略の前提が間違っていたのかなど、なんらかの仮説に基づきアクションをとらねばなりません。

以上、簡単に説明しましたが、興味のある学生諸君は是非連絡してください。
私自身は、引き続き現場感覚を維持すべく実業にアクセスし、効果的な教授方法を研究し続けたいと考えています。
ではまた。