9年目のサービス創造学部もどうぞよろしくお願いします。


千葉商科大学サービス創造学部長の今井重男です。
吉田優治教授のあと受け、昨日4月1日付けで学部長となりました。どうぞよろしくお願いいたします。

昨日午後に開催された、専任教員・客員教員全員が参加する教員会議にて、学部長として挨拶させていただきました。以下にその内容を掲載いたします。

追伸:明日4月3日午前には入学式があります。サービス創造学部では定員200名を大きく上回る241名の新入学生を迎えます。どんな学生の皆さんにお会いできるのか、今からと~っても楽しみです。

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本日4月1日付けでサービス創造学部長を拝命いたしました今井重男です。
辞令を受け取り、これからの重責を考え身の引き締まる思いに駆られましたが、実際のところは、就任したばかりの“新米”として希望と不安が綯交ぜとなっている、というのが偽らざる気持ちです。しかも、2009年の学部開設以来、フロントマンとして縦横無尽に活躍された吉田優治先生からバトンを受けての学部長であり、どのように考え、どのように額に汗すればよいのか、これの答えを出すのはなかなか難しいことです。
しかし、850名を超える学生をお預かりしている以上、思い悩み立ち止まることなど許されるはずもなく、責任をもって、ひたむきに、全身全霊で教育していかなければなりません。

サービス創造学部の教育の特徴は、学問だけの学びにとどまらず、企業や活動からも積極的に学び、理論だけでなく、その理論を活かすチカラを身に付ける点にあります。これを学部では「学問から学ぶ」、「企業から学ぶ」、「活動から学ぶ」と名付け、全体を「3つの学び」と総称しています。発足して8年の間、この学部で学ぶ学生は、「3つの学び」を通じて「サービスマインド」と「サービス思考力」の大きく2つを体得してきました。「サービスマインド」とは、便利さ・快適さ・楽しさを生み出す大切さを理解する気持ちです。他方、「サービス思考力」は「便利さ・快適さ・楽しさ」を生み出すためのチカラです。別の表現では、アイデアの発想力、アイデア実現のための計画力などとなります。
こうした学部の教育の特徴を最大限活かすのは当然として、どのような考えで職務に臨む決意なのか、3点話をさせていただきます。

まず1点目は、「学生の発展を通じた、教職員の発展」という考えです。ここで申しあげる学生の発展とは、サービス創造学部で学ぶ学生のみなさんに、「この学部で学んで良かった」と思ってもらうことです。「学んで良かった」と思う観点は学生一人ひとり異なりますが、いずれにしましても、学生の皆さんにそのように感じてもらえなければ、私たち学部所属教職員の発展、すなわち教育あるいは研究から得られる充実感ややりがいも物足りないのではないか、という考え方です。ですから、先ずは、一人でも多くの学生が「学んで良かった」と思ってもらえる、そのための教育・研究を優先し、そうした状況を不断に求め続け、その後で、あるいはその過程で教職員が発展する、そんなことを実践したいと思います。

2点目は、私自身が「デリバラブル」を考えのベースにおいて職務にあたる、ということです。このデリバラブルとともにドゥアブルという語も用いられ、元々は人事部の活動指針に用いられました。
たとえば、「あなたの仕事は何ですか?」と、ある研究者が尋ねられたとします。その場合、「経営史研究をやっています」、「中小企業調査をやっています」と回答するのが、ドゥアブルになります。ドゥアブルとは「何をすることができるか」で、先ほどの答えは、「自分のできること」を列挙したことになります。
それに対して、デリバラブルには「相手」が存在します。「相手」に何かを届け、「相手」に役立つことがデリバラブルとなります。先ほどの例でいうならば、「経営で悩んでいる人のヒントとなるような経営史研究をやっています」、「実務の世界で有効なかたちで中小企業調査をやっています」と答えるのがデリバラブルです。私は、学部で学ぶ学生のみなさんや教職員の方々本位に学部長の職務にあたることを誓います。

3点目は、「変化に挑む」ことです。これまでの間、先述の「3つの学び」を通じて「サービスマインド」と「サービス思考力」の大きく2つを身に着けられるよう、あらゆる機会、方法を最大限用いて教育に邁進してきました。そしてそれらの結実した好例が、過去5年間に卒業したすべての学年での99%以上の就職内定率であり、あるいは入学志願者数の堅調な増加であると自任しています。私たちは高い就職率や入学者数増加に体化された教育の有意性に自信を持ちつつも、ここで学部の進化・深化を止めるつもりはありません。つまり「変化に挑む」ということです。これまでのやり方に固執することなく、主体的に変化してゆくことを追求します。具体的な変化の内容については、これから教授会や学部運営委員会で議論し、コンセンサスを得たいと考えます。皆さま方が、今後のサービス創造学部生、あるいは教員をみて、変化を感じていただけるよう一所懸命に努めます。

本日、この会場においでのすべての先生、職員の皆さまに対しまして、高所大所よりサービス創造学部のご支援をお願い申し上げ、学部長の挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。
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