「サービス創造学部」学部長の吉田優治です。
The Academy of Management、Annual Meeting 2016 (アメリカ経営学会年次大会、8月5~9日、カリフォルニア州アナハイム)に参加しました。同学会は27のDivisionからなる学会で世界の経営についての研究の流れを創りだしています。
Caucus、Paper Session、Discussion Paper Session、Professional Development Workshop、Meeting、Social Partyなどを含めて全セッション数はなんと期間中に2141件。事前登録者だけで88カ国から1万人以上が参加。ちなみに今回の報告申請が6644件。審査の結果、各セッションで報告できた会員がPaper Session 3576件、Discussion Paper 300件。
大会参加者数は、アメリカ4450名、イギリス813名、カナダ561名、ドイツ548名、オランダ369名、フランス310名、イタリア208名、スイス207名、スペイン185名、そしてアジアからは中国501名、シンガポール168名、韓国159名、香港143名、台湾126名。残念ながら日本からは53名。
1995年から毎年のように参加してきました。ボストンでの在外研究を終えた2002年からは日本経営教育学会(現日本マネジメント学会)との間でゲストスピーカー交換計画を私が提案し10年間にわたり毎年実施運営してきました。アメリカ経営学会から10名のゲストスピーカーをお迎えするとともに、日本から10名を派遣しました。学会の国際委員長、常任理事としてこのプログラムをお手伝いしてきました。
写真は上から、Charles Wankel(St. John’s Univ.)、James Stoner(Fordham Univ.) ,Elena P Antonacopoulou(Univ. of Liverpool)とパチリ。かつて3人は来日して日本経営教育学会で講演していただいたアメリカ経営学会経営教育部会の部会長(Chair)たち。大学のゲストハウスも家族で利用いただきました。来日中は横浜の我が家にもお越しいただき一緒に箱根などに宿泊した私の古い学会の友人たちです。今回もWankel教授から夕飯の招待を受け楽しく有意義な時間を過ごしました。
学部長に就任してから忙しくなってなかなか大会参加することはできませんでしたが、これからも世界の研究者たちと交流を続けていきたいと思います。
期間中、サービス、イノベーション、価値創造にかかわるセッションに参加してきました。サービス関係の報告はまだまだ少数。サービス関連の報告に限れば、米国会員に比べ、ストックフォルムやオスロなどの北欧系からの会員報告が積極的だったように思います。しかし、サービスを業界や企業という枠組みで捉えていて、サービスという機能の視点からの議論、サービス一般論、サービスイノベーションについての議論はこれからのように思いました。サービス創造学部がしっかり差別化した領域で研究を続けることが戦略的だと考えました。
今回は飛行機の関係で公式サポーター企業JAL直行便でSan Diego往復。42年前の高校時代にライオンズクラブの日米交換学生プログラムで2カ月弱ホームステイしたSan Diegoで17歳の夏に戻りました。San Diego のラホヤにあるUniversity of California, San Diego(カリフォルニア大学サンディエゴ校)、そしてLA中心街にあるUniversity of Southern California(南カリフォルニア大学)も訪問してきました。 大学をビジネスとして経営する状況を肌で感じ、学会参加も含めて日本の大学の経営、研究、教育のパラダイムを大転換させる時期に来ていると改めて実感させられました。
サービス創造学部の多くの教員たちが8月、9月に海外に飛び出して研究活動をしています。秋学期により刺激的な教育プログラムを提供したいと願っています。
★Charles Wankel(St. John’s Univ.)
★Elena P Antonacopoulou(Univ. of Liverpool)、報告後のElena教授と。
★アナハイム・コンベンションセンターです。隣接するマリオット、ヒルトン、シェラトンも大会会場。日本でこんな学会ありません。